読み物
インタビューに先がけ、上野の鈴本演芸場に、古今亭志ん輔さんが出演する寄席を観に行った。筆者としては、初の寄席体験。それどころか、落語をちゃんと聴くのも初めてといってもいいくらいだったから、「退屈...
読み進めながら、何度、鼻の奥がツンとしたことだろう。 電車中で人目もはばからず涙を流したりもする。 昭和22年生まれの、日本山岳史に燦然と名を残したアルピニスト・クライマーの生涯を追ったドキュメン...
帯に「天安門事件前夜から北京五輪前夜まで〜中国民主化勢力の青春と挫折」とある。 中国の民主化運動の終点ともいうべき天安門事件。主体となって動いた学生たち。 1960年代から70年代に日本が経験した...
船戸作品の読者なら「国家と犯罪」と聞けばピンとくるはず。 国家が犯罪をどう取り締まるか、という話しでは全くなく、社会状況に於ける犯罪傾向の分析などでも全くない。 冒頭、著者自らの弁のとおり「国家に対...
【LINDENさんに7つの質問】 Q1:いくつもの肩書きがありますが、メインで活動しているのは? 今一番がんばりたいのは作詞家としての仕事です。キャリアが一番長いのは、ボーカリストですね。映画...
「僕は元々、線香の匂いが大嫌いだったんです」 新潟唯一の薫香専門店『香り小町』に併設されたカフェスペースのカウンター越し、穏やかに微笑む川崎誠さんが、お香を扱うお店を経営している理由は?彼の生い...
およそ1国を現在に至らしめている「歴史」、しかも他国の歴史をどれくらいの人間が紐解くだろう。自国の歴史でさえ、危ういというのに。 ましてや、大っぴらに口外されることのない、いうところの裏の歴史とも...
ああ、どうしょうもない、どうしょうもない! なんと人間存在の絶望的なることか!! 船戸作品を読み積むほどに、相対的な人間性善説の無力なるを思い知る。 動物学上では、ネコもトラもライオンもピューマも...
まあ、文庫本なのにかさばること! 夏の、しかも新宿を舞台の今の今を描いた8編が編まれた中篇集。 当然、新宿名物?のおかまのねえさんから、ホームレス、ヤクザ屋さんまで種種、登場し、家出娘捜索、リス...
【高橋秀明さんに7つの質問】 Q1:社会人としてのスタートは? ある印刷会社に勤めて、営業の仕事を7年間くらいやりました。昔なからの印刷会社で、DTPが普及するなど印刷技術が激変していく中でジリ貧に...
vol.44:松岡広子 皆さんに美味しい紅茶と出会って欲しい
「美味しい紅茶に出会えれば、きっと紅茶を好きになります」 と語るのは、インターネットショップ「Tea Please」を運営する松岡広子さん。確かに、コーヒーはスターバックスをはじめ、こだわりを持...
本作を百倍楽しむ法のひとつが「剱岳に登ってみよ!」であることは間違いないだろう。実際に足で取材した著者の表現がひとつひとつ、実際の山容を彷彿させる。 でなければ、2009年の夏公開される同名の映画...
vol.43:依田哲也「知らない」ことが許せない!大人げのなさが原動力
「俺でいいの?本業でDJやってる若い子のほうが記事になるんじゃないの?」 ケーブルテレビの工事業務で生計を立て、趣味としてDJ活動をしている52歳の依田さんは、そう言って笑った。 彼の噂を耳にしたの...
【白井美樹さんに7つの質問】 Q1:文章を書き始めたのはいつ頃から? 小学校5年生くらいから、散文詩を書いていましたね。季節を感じるような内容で、クラスで共有するグループノートに書き込んでいました。...
15の夏、自転車で遠くの町まで遊びに行った。「海が見たい」と僕が言ったら、「水のきれいなところへ泳ぎに行こう」I君は、砂が白くてサラサラとした浜辺へ僕を連れて行ってくれた。海開きになった日に、海水パン...
保育園の頃。初めて好きになった男の子の名前は、「ししくらしんいちろう」君。色が白くて、目がくるっとしていてかわいくて、やさしい男の子。ウルトラマンなど特撮ヒーロー物が大好きで、どちらかというとオテンバ...
事でも人生最初に経験することには、「初」という冠をかぶせるものだが、私の場合はどれもこれもに「初」の字が付くように思う。初恋とて同じことだ。幼少よりヘンにませていたのと、どの出会いも新鮮でこれこそが初...
vol.42:高橋一郎たばこ屋は街中の人と知り合いにならなきゃダメ タスポだっておんなじよ!
相模原に、スゴイたばこ屋があると聞いて、訪ねてみた。ホームページがなく、インターネットにもほとんど情報がない。住所を頼りにたどり着くと、「世界のたばこ500種類」とだけ書いてある看板を掲げた小さ...
【猪原昌朗さんに7つの質問】 Q1:デザインの道を目指したきっかけは? 幼少時代から絵や工作が得意で、中学生の頃には、将来は美術やデザインなどのクリエイティブな世界に進みたいと思っていました。ところ...
vol.41:橋本明子ボランティア活動の原点は「今何が必要か」を考えること
橋本明子さんが代表を務める「血液情報広場・つばさ」のオフィスを訪ねた。 その日は分厚い雲が空を覆いつくし、激しい雨が止むことなくアスファルトを叩きつけていた。誰でも、気持ちが重々しくなるような...