読み物
なんともはや、正直なエッセイ集である。 「家にいたい女」も「仕事したい女」も必読の書かもしれない。 なぜなら、最後一枚の皮まで剥いだ女の中身は、多少の個別な差異はあるにせよ、そんなには違わないはず...
人を何かへの反応タイプに区分するとして、その一つの方法に小説を読んで「欲情する」「しない」というのはどうだろう。 ワウワウやスタチャンのピーチタイムムービーでは「しない」けれど小説では「いける」とい...
あと書きに、本作品は作者がミステリー作家として本格デビューし、江戸川乱歩賞受賞なった作品であり、探偵「村野ミロ」シリーズ誕生の土壌ともなったとか。 確かに読みながら、読み終えて「続き」があるだろうと...
なぜとはなしに最初から読み始めた。ぱらぱらっと頁をくった時にきれいな挿絵が目に飛び込んだせいかもしれない。 たいがいは何かを読み始める時、さきに作者・訳者後書きに目を通す。 映画の試写なら、パンフ...
「夫婦とはお互いに空気のような存在だ」という言い方がある。 何かの縁で、あるいは様々な紆余曲折を経て一緒になったにせよ、時がたつにつれ男と女の関係と言う意味合いは失せる。 まったく意識せずに済む空気...
ビートルズが来日し、常磐ハワイアンセンターがオープン。中国に文化大革命がまきおこった年。 1966年からストーリーは展開を始める。 主人公はTV番組や歌謡ショーの構成、CMソングの作詞、PR誌の編集...
『真のインテリジェンスを備え、退くことを拒み、こだわるべきところは断固こだわる。常にエキサイティングな状況に身をおく「狼」だけが勝者として生き残る。目先の損得や名誉が欲しい、柵の中でぬくぬくとしてい...
時間を持て余しそうなとき。たとえばルーズな人との待ち合わせ、歯医者さんの待ち時間、美容院や電車の中など、この一冊は最適。退屈しないで済む。難しい理屈抜き、とにかく笑える。 近頃は子どもといわず、おと...
どれも20頁たらずの11作品を集めた掌編集。短編・掌編集というと、たいてい中につまらない、物足りないと思わせるものがあったりするが、この作品はどれをとっても「うーん」とうならせるものがある。 「花の...
主人公の勇は高校生。剣道部に所属し、土曜日には市の警察署で高段者と市内を交えるのを楽しみにしている。 どうやら思春期を脱け出そうとしている。かといって青年と呼ぶには今少し。といった勇の心の動きを作者...
「名前に似つかわしいいずまいでしょう」しゃがみ込んで足元のヒトリシズカ(=ひとり静か)に優しく指先で触れる。花を終えて実を結んでいるカタクリのことを「ご懐妊です」などと言ったり…&hel...
...