シネマピア

ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない

某巨大掲示板から派生して書籍化され、そして映画化もされて話題になった……といえば、ごぞんじ『電車男』。そしてまたまた、とんでもなく“面白い”作品が...

つむじ風食堂の夜

「食堂」という響きには、何やら懐かしいものがある。味を突き詰めたレストランでも、時間を切り売りするファストフードでもない、食堂。某チェーン店のように、チケットを買って席で待ち、店員と口をきかずに料理を...

ピリペンコさんの手づくり潜水艦

ときは現代ウクライナの寒村。退役軍人として年金で暮らすピリペンコさん(62)。彼は自作の潜水艦を作って黒海に潜ることを夢見て、貯めた年金を切り崩し、古い部品を集めては30年間も潜水艦作りにふける。家族...

母なる証明

げに恐ろしい物語である。この秋に1本だけ映画を観るとするならば、迷わず本作を選んでいただきたい。『ユージュアル・サスペクツ』や『隣人は静かに笑う』、『セブン』等々、名作と言われてきた数々の作品を遥か...

副王家の一族

血は争えない、とはよく言ったものだ。先のレビューでは、貧乏な家庭において子の無実を信じて奔走する母を驚愕の切り口で描いた『母なる証明』(リンクは左下からどうぞ)を紹介させていただいた。一転して本作『副...

わたし出すわ

森田芳光という監督は、個人的な意見ではあるけれど、作品を観客にぶん投げる、ということをしてるんじゃないかってときどき思う。なんか会話の途中を千切ったような残尿感のあるタイトルもそうだけど、映画ですべて...

バタフライ・エフェクト3/最後の選択

過去に戻れる能力を持った男が、現実の悲惨な状況を回避するために次々と過去を変えるといった設定の『バタフライ・エフェクト』。シリーズ1、2と続き、3作目となったのが本作である。2で1との違いに唖然とした...

ホースメン

『アルマゲドン』や『トランスフォーマー』で監督を務め、その手腕を発揮してきたマイケル・ベイが製作に携わり、そしてアジアンビューティーといえば真っ先にこの人を思い出す、あのチャン・ツィイーが主演。音楽...

エスター

秋はサスペンスやホラーがよく似合う季節だ。夏ほど子供っぽく、お化け屋敷じみていなく、かといって冬のように聖なる雰囲気というほどでもなく、春のように新たな希望があるというわけでもない。読書の秋ともいうよ...

悪夢のエレベーター

いやいやいや、断じて提灯記事ではない。本作こそ“ベタ褒め”に値する傑作だ。 緊急停止したエレベーターに閉じ込められた4人。妻の出産立会いに急ぐ男、刑務所帰りの男、他人の心が...

私の中のあなた

脳死での臓器提供が、まるで献血のように軽い感覚のプライオリティで語られがちな昨今。そんな風潮に一石を投じるのが本作だ。 白血病の姉を救うため、ドナーとして“創られ”生まれて...

のんちゃんのり弁

「31歳子持ち女子がお弁当作りで再スタート」。そう、三十路を過ぎて子供がいても、“女子”なのだ。 下町育ちの31歳、永井小巻(小西真奈美)。強気な性格の彼女はある日、働きもせ...

マーシャル博士の恐竜ランド

ときどき、はっちゃけてブッチャケテ無茶苦茶でどうにでもなりたい映画が見たくなる。気温の変動が激しくて何を着たらいいかワカンナクなって、着た服をまた脱いで違うのを着てでもやっぱり気に食わなくてまた違うの...

Fragment

9月になると思い出すことがある。自室にて、遊びに来ていた友人と些細なことで口喧嘩になった。たぶんどちらかがどちらかの取るに足らない言葉尻をとらえ、いちゃもんをつけ始めたのだ。自分から謝っても自尊心が傷...

G.I.ジョー

今年は気象庁から異例の異常天候早期警戒情報が発令されたほどの冷夏。だが、夏休みは夏休み。ガツンと脳天を直撃する壮大なスケールのアクション映画でこの夏を謳歌したいものだ。 ガン治療のために開発された化学...

007/ゴールドフィンガー

最近では“ベタ”と言ったほうがいいのか。洋の東西、老若男女を問わず、映画やドラマでは『お約束すぎるお約束』が存在する。ヤクの取引でも殺人の現場でもいい。現場となる倉庫の戸は少し...

里山

「八百万の神」との言葉でも示されるように、古くから日本では森羅万象すべてのものに神々が宿るといわれてきた。 本作は、原生の自然と人里をつなぐ里山をNHKが独自の技術で撮影し、テレビでハイビジョン映像と...

HACHI 約束の犬

“忠犬ハチ公”の物語を知らない日本人もいないであろう。渋谷駅でよく待ち合わせに使われる、あのハチ公像のモデルだ。まだ大正時代の渋谷駅で、毎朝、飼い主の大学教授の送り迎えをしてい...

サマーウォーズ

夏休みにふさわしく、家族揃って安心して笑って泣ける、しかも和心(わごころ)あふれるエンターテイメント作品の登場だ。 デジタル仮想都市、OZ。主人公の小磯健二17歳は、そのOZのメンテナンスのバイト...

美代子阿佐ヶ谷気分

実は私自身、何年か前に阿佐ヶ谷に住んでいたころがある。ねじめ正一氏の実家が営む民芸店があり、宮崎アニメなどで豪快に食される骨付きの巨大肉を再現(?)した「あの肉」を売る店があり、「ラピュタ」や「ザムザ...