マーシャル博士の恐竜ランド

20090911114204picm.jpgときどき、はっちゃけてブッチャケテ無茶苦茶でどうにでもなりたい映画が見たくなる。気温の変動が激しくて何を着たらいいかワカンナクなって、着た服をまた脱いで違うのを着てでもやっぱり気に食わなくてまた違うのを着ているうちに遅刻しそうになって……なんてやってしまうこの季節なんかは特に。今回ご紹介する本作は、そんな気分にピッタリのメチャクチャ映画だ。

タイムワープ論を唱えるはみ出し者の科学者、リック・マーシャル博士。自論を証明しようと美人研究者のホリーと洞窟レンジャーのウィルとともに、自ら体を張った実験に挑戦する。実験は成功して時空の波に乗ったものの、到着した先は類人猿が闊歩し、ド迫力な恐竜や正体不明のトカゲ族たちが暴れまわる奇妙キテレツな世界だった……。

博士を演じるのは、コアな層にはメチャメチャ人気のコメディ俳優、ウィル・フェレル。古くは『オースティン・パワーズ』(99)にも出演し、最近では『俺たちフィギュアスケーター』(07)や『俺たちダンクシューター』(08)で馬鹿さ加減を遺憾なく発揮する、れっきとした実力派だ。本作ではCGを駆使して作られた恐竜たちを相手に、情けないほどど?でもいい“お馬鹿”を真面目ぇ?に演じる。

1974年から3年に渡ってアメリカの子供たちを夢中にさせたテレビアニメシリーズ『Land of The Lost』が元になった本作だが、ウィル本人も例に漏れずこのシリーズに腹を抱えて笑っていたという。『2001年宇宙の旅』を思わせるショット、『猿の惑星』を彷彿とさせるストーリー展開。なのに脚本はまるで中学生か小学生の学芸会かのように奇抜で、アリエナイくらい馬鹿馬鹿しい(ぃゃ、いい意味でね)。そのど?でもいいお馬鹿加減を、これほどの大規模なスケールのCGでやってのける、そのお馬鹿レベルは超ド級だ。馬鹿はここまで突き抜けないと本物の馬鹿とは言えない、ってか!?

マーシャル博士の恐竜ランド(DVD)
マーシャル博士の恐竜ランド 歌手(?)ケンコバ、世界デビュー!?
監督:ブラッド・シルバーリング
脚本:クリス・ヘンチー
出演:ウィル・フェレル /ダニー・マクブライド /アンナ・フリエル
配給:東宝東和
ジャンル:洋画

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