シネマピア
誰にでもふとつやふたつ、誰にも言えない秘密がある。なぜ人はそれを誰にも明かそうとしないのだろう? その秘密を知られた途端、自分自身が傷つくということを知っているからだ。秘密とは、弱点そのものでもある...
『007/ドクター・ノオ』は“007シリーズ”の記念すべき第1作目。公開は1962年である。「昨日、『ドクター・ノオ』を初めて観たんですよ」きょうびの日本でそんな話を聞いた場合...
『鉄腕アトム』や『ブラック・ジャック』、『火の鳥』で世界中の人々の心に光を灯してきた漫画の神様、手塚治虫。生誕80周年を迎え、その“神様”が残した恐るべきタブー作品を実写映画...
美しさも厳しさも、すべてがここにある。 明治39年。「陸軍の威信にかけて必ずや目的を果たせ」という命のもと、日本地図最後の空白地点、劔岳への初登頂と測量に向けた下見のため、陸軍陸地測量部の柴崎芳太...
世界の映画賞の各賞を総なめにした『選挙』から1年。またもや相田監督の“スゴイ”観察映画が登場した。舞台は岡山市の外来精神科診療所。出演者はすべて、実在の患者さんと診療所スタッフ...
主人公の35歳ニートしかり、ペットのマメシバ(豆柴=小型の柴犬)しかり。日本発で、しかも漫画発ではなく映像(映画&ドラマ)発で、これほどまでに愛すべきキャラクターもそうそうないのではないか。 芝二...
一見、よくありがちなドキュメンタリー風映像にも見える本作。だが思わず底知れぬ恐怖を覚えるのは、その映像が実際の宇宙船内のものだという事実だ。 1998年11月。ロシアの極秘宇宙ステーション「アル...
ジャーナリストという職業は、真実をありのままに伝えることこそが使命だ。だが、そこに私的感情が絡んだらどうなるのか。スキャンダルにまみれた取材対象が親友だったら、果たしてどうなるのか。スポンサーの意向...
あの『ダ・ヴィンチ・コード』から3年。トム・ハンクス扮するラングドン教授がまたスクリーンで謎を解き明かしていく。今度の新たなる敵は、“科学”だ。 ヴァチカンへの復讐のため...
昨年9月に公開された本作。言わずと知れたハリウッド大スターのニコラス・ケイジの最新作は、『ダークナイト』や『トロピックサンダー/史上最低の作戦』などの強敵を見事に抜いて、全米初登場NO.1に踊り出た...
まただ。今年は人生の5本の指に入る名作が豊作だ。 妻を亡くした1人の老人。朝鮮戦争から生還し定年までフォードの自動車工を勤め上げた男だ。彼は、自分の正義から外れるものはたとえ血の繋がった孫娘がや...
今回紹介するのは、可愛くて華奢な女の子が屈強な男達を片端からバッタバッタなぎ倒してゆく痛快なムエタイアクション。 特撮を排除して肉体を徹底的に酷使する本格アクションを観せてくれるのは、かの「マッハ...
コーエン兄弟がまたやった! ブラッド・ピット、ジョージ・クルーニー、ジョン・マルコヴィッチ、ティルダ・スウィントン、フランシス・マクドーマンド…この錚々たる顔ぶれを揃えておき...
インターネットでの配信をメインにした「探偵事務所5」シリーズは、2005年の配信後、劇場映画やコミックなど、ミクストメディアで展開を続けてきたが、その集大成となるのが、この「THE CODE ?暗号?...
年に何度か、「これは」と思う作品に巡り会う。そして数年に1本程の割合で、人生で5本の指に入るような傑作に出会う。本作はその後者の、類稀なる絶品だ。 ある日、18歳の少年が警察に逮捕される。インド...
トム・クルーズが出演した作品は多くあるが、“泣けるトム・クルーズ作品”となるとその数はグッと減る。本作は数少ないその“泣ける”一本だ。 軍人であるシュタ...
ご存知のとおり、本誌「あそびすと」の編集長は女性である。そしてこの原稿を書いている私も、女性である。 その昔、女性は女性であることだけを理由に蔑まれ、差別される時代があった。だが様々な困難を乗り越...
写真術という同じテクノロジーを使いながら「ムービー」と「スチル」、すなわち動いているか停っているかでそれぞれ呼び方の異なる「映画」と「写真」ではあるが、ほぼ同一のフォーマットであるフィルムを使うと言う...
到底、この贈り物は受け取ってはいけない。無論、贈ってもいけない。いや、喜んで受け取らなければいけない。これは究極の贈り物なのだから…。 鑑賞後、観客の意見は真っ二つに分かれるだろう...
タイトルの『チェンジリング』とは、「取り換えられた子供」という意味である。妖精が子供をさらい、その代わりに醜い妖精を置いていくという西洋の古代神話からくるのがこの語だ。 たとえその妖精が醜くなくとも、...