高杉

幸楽湯 –亀三トライアングル–

東京23区内で、「亀」の字が頭に付く地名はいくつあるのか? 知られたところでいうと、まずは葛飾区の“亀有”がある。そして、江東区の“亀戸”。ここまではス...

白鷺湯 –至福時万事快諾の法則–

いきなり私事だが、このたび、とある銭湯の真向かいに引っ越すことを決めた。苦節30うん年。オレはついに、毎日銭湯の暖簾を眺めながら生きてゆく環境を手に入れたのだ。ありがとうみんな。ありがとう八百万の神々...

清水湯 –叶わぬ恋心–

さて、桜も散ったし、仕事も一段落ついた。こうなったらもう、思いっきり露天風呂で泳ぎまくるしかないな。もちろんバタフライでな。 しかも湯は温泉で、価格は銭湯価格の¥450。風呂上りはビール...

第三桜湯 –駄菓子屋的銭湯–

個人的に“昭和”の薫りが好きなので、度々“昭和”を探しに旅へ出ることがある。まあ旅と言っても別段泊りがけでどうこうというわけではなく、ただふらりと...

地蔵湯 –2009年湯初め–

今年一発目の銭湯民族だな。昨年は地元浅草から北海道は札幌まで、全国の銭湯を渡り歩く“湯流し放浪男”と化したのだ。そんなわけで今年も一年、“湯”だけに、水...

旭湯 –時にはモモンガのように–

デジタルってのは良し悪しだなちくしょうめ。 今回紹介するはずだった銭湯の画像を、デジタルカメラからパソコンに取り込んでいる最中、操作を誤ってそっくりそのまま消去してしまったのだ。 一瞬にしておじ...

一葉泉 –ゴールを目指して–

予定のない日曜日に、自転車で小旅行に出ることにした。行き先は特に決めていない。快晴の下、気分に任せてただひたすら自転車を走らせるだけだ。 もの書きなどという不健康な仕事をしていると、どうにも運動不足...

南湯 –やめられない–

さて、「銭湯民族の教え」の連載が始まってから、一年が過ぎた。だからというわけでもないが、今回は少々真面目な内容でいくど。ええな。 この一年、ボクは一体何回銭湯に通っただろうか? 現在、銭湯ものの連...

恵美須湯 –無罪放免–

オレは先月の失態を忘れてはいないぞ。 「恵美須湯」を目指して家を出たら途中で道に迷ってしまい、偶然見つけた「日の出湯」の誘惑に負けて、きれいさっぱり「恵美須湯」をあきらめてしまったのだ。そして急遽予定...

日の出湯 –タヌキの幻想–

日曜日の夕暮れ。 ビールを飲みつつ、東京都浴場組合が発行する「東京銭湯お遍路MAP」を開く。 銭湯に行く前は身も心も燃えたぎる。この時点ですでに上半身は裸だ。 おおし決めた! 今日は&ldquo...

平和湯 –地獄の釜–

さて、気づくとこの「銭湯民族の教え」も、今回で10回目を数える。 近頃では、銭湯情報のタレ込みも多くなり、まさに銭湯男としての地位が確立されつつあるのだ。 そんな中、友人から挑発的なメールが届い...

vol.5 高杉圭一

【高杉圭一さんに7つの質問】 Q1:今はどんな仕事がメインなの? やはりライターの仕事がメインですね。雑誌やWebで、エッセイ、有名人のインタビュー、街の取材などをやらせてもらっています。また、以前...

光徳湯 –二人だけの空間–

「銭湯民族の教え」などとふざけたエッセイを書いていたら、先日、某銭湯情報誌から執筆の依頼をいただいた。 そちらの方はこちらの方とは違って、少し真面目な文体で書くことになる。いや、むしろ真面目こそ私の...

鶴の湯 –奇妙な果実–

浅草周辺は銭湯激戦地区なので、日々銭湯間による激しい戦闘が行われている。 それはもう筆舌にしがたいほど熾烈な闘いなのだ。 先日などは、ライバル関係にある湯屋のオヤジどうしが路上で派手に殴りあっている...

アクアプレイス旭 –死神の叫び–

さて、今回は浅草の『アクアプレイス旭』なる銭湯に突入する。 この"アクアプレイス"という響き。なんとも優美でよいではないか。 名前の響きから想像するに、そこはきっと美しい花々の咲...

有馬湯 –極楽だ–

駄文書きには、あれやこれやと考える時間が必要だ。 「あぁ原稿の〆切りが近づいてきたけれど、次はどんな話を書こうか......」 そんな具合に懊悩することが多々あるのだけど、ものを"考え...

堤柳泉 –浦島太郎風に–

カーテン越しに差し込む西日で目が覚めた。 体の向きを変えようとして寝返りをうつと、突然猛烈な痛みがこめかみ辺りに走った。 おまけに胸がムカムカして気分も悪い。 またしても二日酔いである。 思い起...

富士の湯 –犬のいる光景–

なかなかどうして今年は残暑がキツイ。 しかしそれだけに今年は湯上りの冷えたビールが格別に美味いのだ。ビールが美味いと風呂に入る楽しみが増す。風呂に入るとビールが美味い。これを"残暑の相...

清の湯 –故郷の湯–

今回はとある銭湯を目指して一路北海道へと飛んだ。 とは言っても、ひとっ風呂浴びるためだけに北海道へ飛べるような大物作家ではないので、もろもろの仕事を絡めながらの小物作家的旅となった。旅程は3泊4日。の...

梅の湯 –男の勝負–

銭湯たるもの、“終い湯”間際は閑散としているのが常である。 しかしここ『梅の湯』は、夜も11時を回ったというのにひどく混雑していた。銭湯激戦地区の浅草にあって、『梅の湯』はいわ...