倫英

【晩春は湖】ロマンスは丸太に乗ってやってくる
 フィンランドの湖

フィンランドと言えば「森と湖の国」というキャッチフレーズが思い浮かぶけれど、具体的にどう「湖の国」かというと、日本とほぼおなじ国土に、面積500平方メートル以上の湖が約18万8000ある(Statis...

【真冬は温泉】冬の露天水風呂
 フィンランドの寒中水泳

ヨーグルトのCMがフィンランドの健康維持法を紹介している。サウナで体を温めた後、雪の上に寝転がるというものだ。このCMを見せると、フィンランド人はさっそく舌打ちをした。雪の上に寝転がる? ちっちっちっ...

【晩秋は駅】北の果てで人と人を結びつける”空”の駅
 キッティラ空港

フィンランド語で「空港」のことをレントアセマ(lentoasema)と言う。レントは「飛行、飛行機」、アセマは「駅」で、「飛行機の駅」である。国土面積(約33.8万平方キロメートル)が日本(約37.8...

【晩秋は駅】始発駅「人生は前にしか進まない」
 ヘルシンキ中央駅

ヘルシンキ中央駅。「人生は前にしか進まない」フィンランドの映画監督アキ・カウリスマキに、2002年カンヌ国際映画祭グランプリと主演女優賞をダブル受賞した『過去のない男』という作品がある。夜、列車でヘル...

【夏は市場】市場にお惣菜を買いに行く
 小樽手宮市場【北海道シリーズ】

生ホッケフライ、揚げなすの煮びたし、カニクリームコロッケ、ほうれん草の白和え、揚げすり身、焼きビーフン、かき揚げ、昆布巻き……。ずらりと並ぶお惣菜の数々、こちらは小樽市手宮...

【夏は市場】市場にじゃがいもを買いに行く
 ハカニエミマーケット広場

フィンランドに夏がやってくると、市場が色とりどりに輝きだす。夏が旬のえんどう豆(Herne)に、いちごやベリー各種、野菜も色味が増してはちきれそうなみずみずしさ。そんな中でいつもマイペースなのは、今年...

【朝食リターンズ】そば朝食のすすめ
 そば国際市民権向上をめざして

久しぶりに日本に帰国した。ええと、日本の朝食と言えば、それは焼き魚、味噌汁、ほかほかごはんに納豆でしょう、という意見もあるかもしれないが、今回はそういう意見はかなぐり捨てて、これを食べたかった。そば。...

【初夏はお茶】ちょっと一杯の気軽さ
 トルコの出前茶

お茶文化に「かしこまり系」と「気軽系」があるとしたら、トルコのお茶文化は間違いなく「気軽系」だ。例えば、日本の茶道、イギリスのアフタヌーンティーは「かしこまり系」、食前食後の日本の緑茶、インドのマサラ...

【初夏はお茶】緑茶とベリーの出会い
 フィンランドのフレーバーグリーンティー

どちらかというとコーヒー党で、イギリスのようにお茶が文化としてしっかりと生活に根付いているわけではないけれど、フィンランドのお茶はちょっと面白い。世界各国いろいろなお茶がそろっているだけでなく、フレー...

【乗り物あれこれ】ヘルシンキでバスに乗る方法

外国でバスを乗りこなすのは、外国人にとってなかなか難しい。まず、バスを止めるところから問題は始まる。バス停でボンヤリしていると、バスが目の前を通り過ぎていくかもしれない。国によっては、手をあげるなり振...

【年末年始あれこれ】年末年始の過ごし方いろいろ
 花火でしめるか、雑煮で満たされるか

年末年始をどう過ごすか、1年をどう締めくくり、新たな1年をどう迎えるか。これは非常に重要だ。と思っていたら、フィンランドの年末年始は、非常にあっさりしているのだった。こよみに対する感覚が違うからか、一...

【晩秋は朝食】フィンランドのおかゆにうっとりする日【2nd.シーズン】

フィンランドの朝ごはんと言えば、おかゆだ。フィンランド語でプーロ(puuro)。オートミールやプーロ用の米をおかゆ状に茹でたもので、食感はもったりしている。甘いジャムをのせたり、あつあつのところにバタ...

【初秋は公園】シベリウスっぽさとは何か?
 ヘルシンキ・シベリウス公園

ヘルシンキのシベリウス公園。中央に見えるのがシベリウスを記念して公募されたモニュメントヘルシンキ西部海岸沿いに広がる「シベリウス公園」の目玉は、シベリウス・モニュメントだ。フィンランドの国民的作曲家と...

海派と湖派の論争
 ヘルシンキ海を楽しむ生活

フィンランドには、海派と湖派がいるらしい。「森と湖の国」というキャッチフレーズが有名だし、潮の香りがしないから忘れがちだが、ヘルシンキは海の街だ。その証拠に、かもめが街中を飛んでいる(ヘルシンキを舞台...

マーライオンは何を見つめているのか
 海の国シンガポール

シンガポールのシンボルと言えば、マーライオン。頭はライオンで胴体は魚のこの像は、1964年シンガポール観光局のロゴマークとしてデザインされた。シンガポールのガイドブックには必ず載っているはずのマリーナ...

「フィンランドらしい」風景の理由
 コリ山

フィンランド人に「フィンランドらしい風景はどこですか?」と尋ねると、「コリ山(コリン・ヴァーラット)」という答えが返ってくることがある。コリ山は、ヘルシンキから北東450キロの北カレリア地方コリ国立公...

ゆったりのんびりぼーっとする
 フィンランドのレジャー、森

マサコ「この国の人はどうしてこんなにゆったりのんびりして見えるのかしら」トンミ・ヒルトネン「モリがあります」映画『かもめ食堂』(監督・荻上直子)より★ フィンランドのヘルシンキを舞台にした映画『かもめ...

春と心浮きたつ卒業シーズン
 フィンランドの高校卒業資格帽

フィンランドの卒業シーズンは、遅い春とともにやってくる。なかでも高校卒業は5月1日のヴァップ(Vappu、メーデーの祝祭)という春のイベントともからんで一般の人々をも巻き込む一大行事だ。高校卒業時に戴...

この冬をどうやって乗り切る?
 フィンランドのバレンタインデー

フィンランドのバレンタインデー2月14日の過ごし方は様々。そもそも、2月14日が特別な日としてフィンランドのカレンダーに記されたのは1987年。さらにこの日はバレンタインデーという名前ではなく、「友達...

甘い朝食
 エジプトと砂糖の関係

初めての土地では甘いものが気になる。砂糖の効果は、エネルギー補給に疲労回復。この土地で人々はどんな甘いものを食べて癒されているんだろう? ちょっと疲れてきたら、その土地らしいやり方で癒されてみたい。と...