ウォーターフロントの散歩道

レインボーブリッジが見えるタワーマンションに住居を構えて、半年が過ぎようとしている。
30年以上も日本を離れていたので、はたして東京生活に馴染めるの?と心配していたが、海の見えるバルコニーからの景色はすばらしく、時がゆっくりと流れていく感じだ。

近辺の歴史から見ていこう。


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海の景色は飽きることない


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歩きやすい遊歩道


1590年、江戸に入った徳川家康はまず船着き場を作った。そして埋め立てが繰り返された結果、現在の新橋、丸の内となり、明治時代には航路を作るための土砂で月島や芝浦も埋め立てられていった。
1960年代には船舶の大型化に伴い、竹下、晴海埠頭では充分な水深がなかったために、物流の中心が沖合に移った。そのために湾岸の新たな都市計画が生み出されたという。


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遊歩道に面しているオープンは皆大好き


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ワンコもOKのバグースバー


そんな発展の歴史のおかげで、私たちは“芝浦アイランド”という島の住人としてウォーターフロントの生活を満喫している。電線の地中化によって遊歩道が広く取られており、愛犬と1日3回は散歩を欠かすことのできない私にとって、まさに至上の喜び。真夏でも海から風が吹き抜けるのでそう暑さを感じることもなく清々しく散歩ができる。


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お洒落なドッグパーキング

秋風吹く中、いつものように運河沿いをゆっくりと散歩する。ペットも入れるレストラン『バグース・バー』は、今日もワンコ連れの人でにぎわっている。朝11時半から深夜2時まで営業しているレストランで、私たち夫婦も選挙のあとなどランチをしに来たものだ。レストランの外にはテーブルとチェアが置かれていて、お弁当を持参してそこに座ってもいいのだ。そして愛犬には水をすぐに持ってきてくれるのが嬉しい。お台場や豊洲へ行くシーバスを眺めながらのランチは開放的で気持ちがいい。“住みながらにしてリゾート気分”が売りだけのことがある。

さて、今日のお昼はレストランに隣接しているオープンな場所で取ることにした。歩行者専用の遊歩道が目の前にあるので、車の排気ガスや騒音とは無縁でリラックスできる。


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近所だからアツアツのお弁当が食べられる

家だけではなく、趣向を変えるのも刺激的だ。これも酷暑が終わったからできるのであって、ガンガンの太陽の下では食欲も落ちるというもの。
この共有スペースのチェアとテーブルは何時まで使っても構わない。つい数週間前の夏休みのある日、大学生の娘たちなど深夜遅くまで談笑していたことが妙に懐かしい。
愛犬のために水をあげて、私はまだ温かいお弁当を広げて運河の香りを楽しみながらランチを満喫した。