映画記事
「家族」という、切っても切れない絆。国民的大スター“寅さん”を生み出した山田洋次監督が、どうしようもなく情けなく憎たらしく、でも憎めないキャラクターを創ってくれた。 東京の...
まず最初に申し上げておきたいことがあるのだが、通常、映画の宣伝とはネタバレを防ぎたがるものである。観る前から結末や内容がわかってしまっては、謎解きやインパクト等の面白みが半減するからだ。本作も例に漏れ...
『オーシャンズ』シリーズのスティーブン・ソダーバーグ×マット・デイモンのゴールデン・タッグと聞けば、映画マニアとしてはもういても立ってもいられない。そしてその期待に違わぬような傑作がまたひ...
“冬ソナ”にハマるのがオバ様たちなら、10代〜20代を中心としたまさに青春真っ盛りの女の子たちの心を鷲づかみにし、日本も含め全世界でメガヒットを記録したのが前作の『トワイ...
某巨大掲示板から派生して書籍化され、そして映画化もされて話題になった……といえば、ごぞんじ『電車男』。そしてまたまた、とんでもなく“面白い”作品が...
「食堂」という響きには、何やら懐かしいものがある。味を突き詰めたレストランでも、時間を切り売りするファストフードでもない、食堂。某チェーン店のように、チケットを買って席で待ち、店員と口をきかずに料理を...
ときは現代ウクライナの寒村。退役軍人として年金で暮らすピリペンコさん(62)。彼は自作の潜水艦を作って黒海に潜ることを夢見て、貯めた年金を切り崩し、古い部品を集めては30年間も潜水艦作りにふける。家族...
げに恐ろしい物語である。この秋に1本だけ映画を観るとするならば、迷わず本作を選んでいただきたい。『ユージュアル・サスペクツ』や『隣人は静かに笑う』、『セブン』等々、名作と言われてきた数々の作品を遥か...
血は争えない、とはよく言ったものだ。先のレビューでは、貧乏な家庭において子の無実を信じて奔走する母を驚愕の切り口で描いた『母なる証明』(リンクは左下からどうぞ)を紹介させていただいた。一転して本作『副...
森田芳光という監督は、個人的な意見ではあるけれど、作品を観客にぶん投げる、ということをしてるんじゃないかってときどき思う。なんか会話の途中を千切ったような残尿感のあるタイトルもそうだけど、映画ですべて...
過去に戻れる能力を持った男が、現実の悲惨な状況を回避するために次々と過去を変えるといった設定の『バタフライ・エフェクト』。シリーズ1、2と続き、3作目となったのが本作である。2で1との違いに唖然とした...
『アルマゲドン』や『トランスフォーマー』で監督を務め、その手腕を発揮してきたマイケル・ベイが製作に携わり、そしてアジアンビューティーといえば真っ先にこの人を思い出す、あのチャン・ツィイーが主演。音楽...
秋はサスペンスやホラーがよく似合う季節だ。夏ほど子供っぽく、お化け屋敷じみていなく、かといって冬のように聖なる雰囲気というほどでもなく、春のように新たな希望があるというわけでもない。読書の秋ともいうよ...
いやいやいや、断じて提灯記事ではない。本作こそ“ベタ褒め”に値する傑作だ。 緊急停止したエレベーターに閉じ込められた4人。妻の出産立会いに急ぐ男、刑務所帰りの男、他人の心が...
脳死での臓器提供が、まるで献血のように軽い感覚のプライオリティで語られがちな昨今。そんな風潮に一石を投じるのが本作だ。 白血病の姉を救うため、ドナーとして“創られ”生まれて...
「31歳子持ち女子がお弁当作りで再スタート」。そう、三十路を過ぎて子供がいても、“女子”なのだ。 下町育ちの31歳、永井小巻(小西真奈美)。強気な性格の彼女はある日、働きもせ...
ときどき、はっちゃけてブッチャケテ無茶苦茶でどうにでもなりたい映画が見たくなる。気温の変動が激しくて何を着たらいいかワカンナクなって、着た服をまた脱いで違うのを着てでもやっぱり気に食わなくてまた違うの...
9月になると思い出すことがある。自室にて、遊びに来ていた友人と些細なことで口喧嘩になった。たぶんどちらかがどちらかの取るに足らない言葉尻をとらえ、いちゃもんをつけ始めたのだ。自分から謝っても自尊心が傷...
今年は気象庁から異例の異常天候早期警戒情報が発令されたほどの冷夏。だが、夏休みは夏休み。ガツンと脳天を直撃する壮大なスケールのアクション映画でこの夏を謳歌したいものだ。 ガン治療のために開発された化学...
最近では“ベタ”と言ったほうがいいのか。洋の東西、老若男女を問わず、映画やドラマでは『お約束すぎるお約束』が存在する。ヤクの取引でも殺人の現場でもいい。現場となる倉庫の戸は少し...