シネマピア
本作の原題は「Lions for Lambs」…“羊に率いられたライオン”である。現場を知らない愚鈍なホワイトカラーが、叡智に長け、泥にまみれて必死で戦う勇敢な兵...
大概、芸術家というものは神経質であろう。取るに足らない小さなことに一喜一憂する繊細な神経を持っているからこそ、些細な事象の中に“心を動かす何か”を発見できるのだ。そんな芸術家...
流石さすがの映画力、である。是非とも劇場でご覧いただきたい傑作だ。 本作の原題は『MICHAEL CLAYTON(マイケル・クレイトン)』。ジョージ・クルーニー演じる主人公の役名だ。マイケルの仕事は...
ブロードバンドの普及率に伴い、誰しもが気軽にインターネットを楽しめる時代となった。当サイトを今ご覧頂いているということは、今まさに読者であるあなたがインターネットを利用しているということでもある。テ...
まるで一冊の写真集をめくるかのように、息を飲むほどの映像美が繰り広げられていく。そして、その映像が持つ心の声を代弁するかのようにスクリーンを包み込む、繊細かつ豊潤な楽曲群。ストーリーの陰鬱さや悲しみが...
20年の長きに渡ってアメリカの機密情報をロシア圏に流し続けてきた二重スパイ。彼が売った情報の被害額は10億ドルを超え、KGBに送りこんだアメリカ側のスパイの名前も明かしたことから、50人もの同胞が命を...
鬼才、ブライアン・デ・パルマ監督の『悪魔のシスター』。本作はこの歴史的傑作を原案に、ニューヨーク育ちの新進気鋭監督、ダグラス・バックによってストーリーやキャラクター設定を刷新され、新たな作品として作り...
だいたいからして、ミステリーものにおいての犯人というものは、善良そうで人に優しく、気遣いもあり、挨拶もキチンとしており…等々、いちばん犯人らしからぬ人物が犯人なものである。「あの人が、ま...
【衝撃の結末】 “大統領暗殺”という題材は、これまでにもよく取り上げられてきた。大人気TVシリーズの『24』しかり、『JFK』しかり、『ザ・シークレット・サービス』しかり。今年...
レジェンドさんという名前の人物の物語ではない。ウィル・スミスが演じる主人公の名は、ロバート・ネビルである。 本作は1954年にリチャード・マシスンが発表した不朽の名作(同名タイトル)の映画化作品である...
ジム・キャリーといえば、『マスク』や『ブルース・オールマイティ』、『ライアー・ライアー』など、コメディ俳優の印象が強い。そのジムが、コメディ色が微塵も感じられない本作に身を投じた。 動物管理局に勤める...
【これぞ完璧なスリラー!】 「なんだこの映画!」観終わった途端につい口をついて出てしまった。試写室を出てからも、うなされたかのように「なんだこの映画、なんだこの映画、なんだこの映画…!...
家族や友人が、ある日を境に別人になったように思える恐怖。外見は何も変わらないのに、その発言や行動が明らかにオカシイのだ…。1955年に出版されたSF古典小説『盗まれた街』は過去にも何度か...
【アシュトン・カッチャーなき続編】Butterfly effect…チョウチョウ効果とは、一匹の蝶の羽ばたきが地球の裏側の台風をも引き起こすというような、ほんの僅かな変化が後に多大なる変...
本作は、誰もが楽しめるハッピーなミュージカルなだけではない。今もアメリカに根強く残る人種差別問題を根底に据えつつ、容姿端麗“ではない”主人公がいかに成功への道を辿るかを描いた、...
世に理不尽な事柄は尽きない。左遷や暴力、陰湿ないじめ、公金横領など、その発現の仕方は様々だが、法の下に命を奪われるという苛酷な末路を迎えることは稀だろう。本作は実話をもとに、その“稀&rd...
【『ピーター・ラビット』スルメ論?!】 本作で『ピーター・ラビット』の生みの親を演じるレニー・ゼルウィガーだが、全米脚本家協会のストライキの影響で来日がキャンセルされてしまった。このストライキの影響で...
1973年版の同名カルト映画をえらく気に入ったニコラス・ケイジが、自ら製作を買って出て“リメイク”ならぬ“リ・イマジネーション”して作りあげたのが本作だ...
夏に怖い話は付き物である。科学的考察を交えながら、あたかもリアルそうに作りあげられた鈴木光司などの現代ホラーもいい。だが、古くから伝わる日本の伝統的な怪談は、花火を見るような、スイカを食べるような、蚊...
実話ものやノンフィクションが大流行の昨今だが、良質のエンタテインメント性と大いなる感動をセットにした作品となると、なかなかありえないものだ。本作は、そんな2つの要素を兼ね備えた稀有な作品である。 19...