シネマピア

イエスタデイズ

誰にでも多かれ少なかれ、親子の葛藤というものはあるだろう。その葛藤をいかに克服していくか? 青春期が抱えるそんな苦悩を、切なくも美しいストーリーとファンタジーで包み込み、そして“許してくれ...

天国はまだ遠く

〜緩く過ごす。すべてを赦す。ステキな掌編映画〜 なによりもタイトルの語感が美しい。 印象に残る映画というのは、邦画であれ洋画であれタイトルがイイものが多い。解りやすくシンプルで力強い。 そういう点...

センター・オブ・ジ・アース

SF小説の名作、ジュール・ヴェルヌの『地底旅行』で描かれた世界を、3Dという脅威の映像で生々しくリアルに追体験させてくれるのが本作だ。 アイスランドで地質学の調査を行っていた科学者と甥っ...

ICHI

折りしも男女平等が叫ばれ、“女性の時代”とも呼ばれている昨今。強い英雄が男性ではなく女性だったとしても、さして違和感はない。 勝新太郎のテレビシリーズが戦後のお茶の間に活力...

その土曜日、7時58分

原因結果の法則と言おうか、因果応報と言おうか。良い種を蒔けば良い実が、そして悪い種を蒔けば悪い果実が生る。例え被害を蒙るのが赤の他人であっても、その果実は必ず自分の畑に実ることになる。 舞台はニュー...

フレフレ少女

女性が男性用の服を着ていると、それだけでグッときてしまう。男物のワイシャツだったり、はたまた宝塚の男役だったりがそうだ。何故だろう? 体力では男性よりも負けてしまうことの多い女性が、どこか背伸びしてい...

アイアンマン

通常スーパーヒーローものといえば、スーパーマンやスパイダーマンやのように何か特殊な力を持っていたり、もしくはガンダムやエヴァンゲリオンのように強いメカを操ったり…と、とにかく人間を越え...

おくりびと

死とは、人生の終わりだ。その死をテーマに扱う映画とくれば、当然、重く暗く、観終わったあとにどっぷりと沈んでしまいそうな作品かと想像してしまう。だが本作はそんな先入観を見事に裏切る、心温まるヒューマンド...

スカイ・クロラ The Sky Crawlers

夏の空の青さというものは、他の季節のそれよりも一段と濃く、そして深く感じる。どこまでもどこまでも高く、遠く、空の上にある別世界は目を向ける者の心をも飲み込んでいく。その空を舞台に、圧倒的な映像力で「...

崖の上のポニョ

宮崎アニメには大概、地球上には存在しない動物や、人間と動物との中間のような生き物が登場します。『風の谷のナウシカ』では巨大な虫の王蟲(オーム)、『となりのトトロ』では妖怪のようなトトロ、『紅の豚』で...

次郎長三国志

●直球勝負、正しいチャンバラ映画 スマッシュヒットとなった「寝ずの番」に続くマキノ雅彦(=津川雅彦)監督2作目の映画は、何と叔父のマキノ雅弘監督十八番の「次郎長モノ」。オールドファンには懐かしいあ...

百万円と苦虫女

わらしべ長者ならぬ、逆わらしべ長者とも言える傑作だ。 短大卒業後、就職もできずフリーター暮らしの主人公(蒼井優)。ある事件をきっかけに貯金が百万円になるごとに誰も知らない土地へ移り住むことにする彼...

ミラクル7号

すでに雑誌やTVスポット、Webなどで露出しているのでご存知の方も多いと思う、宇宙から来た「使えねー」生命体「ナナちゃん」。この「ナナちゃん」があんまり大活躍しない(笑)チャウ・シンチーの新作が『ミラ...

クライマーズ・ハイ

タイトルの“クライマーズ・ハイ”とは、登山時に興奮状態が極限まで達し、恐怖感が麻痺してしまう状態を指す言葉だ。 1985年8月12日、日航機墜落事故発生。乗客乗員524名...

アウェイ・フロム・ハー 君を想う

年老いてもなお、愛し愛され続ける夫婦。アルツハイマーに犯され、好きだという気持ちさえわからなくなってしまっても…それでもその愛の形を続けることはできるのか。そんな相手を、許すことができ...

Mr.ブルックス〜完璧なる殺人鬼〜

大なり小なり、誰もが何かに依存しながら生きている。富も名声も手に入れ、何一つ不満などないはずの人生だとしても、だ。だが逆に頂点に鎮座している人間は、その位置からの転落を恐れる心を潜在的に持っているから...

チャーリー・ウィルソンズ・ウォー

トム・ハンクス、ジュリア・ロバーツ、フィリップ・シーモア・ホフマン。ハリウッドきっての名優たちが贈るのは、この上なく素晴らしい「奇蹟」の物語…それも、実話を基にした胸躍るような物語だ。 ...

純喫茶磯辺

バツイチ中年の、冴えないオッサン磯辺裕次郎(宮迫博之)は、一人娘の咲子(仲里依紗)と団地でショボく暮らす日々。そんな彼にある日多額の遺産が転がり込む。大金を手にした裕次郎は、唐突に「喫茶店をはじめる」...

ミスト

先に公開されたアメリカでは衝撃のラストをめぐって論争が巻き起こるなど、“衝撃”という言葉がこれほどまでに的を射ている映画もそうそうない。宣伝文句どおりの作品である。それもそのは...

ハンティング・パーティー

社会派作品というものは多々ある。が、大概の場合それらは、シリアスなテイストで描き出されるものが大半だ。扱っているテーマがテーマなのだから、当然といえば当然であろう。だが本作は、そういった一般的な傾向と...