食べてばかりでご麺あそばせ――東北麺行脚

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喜多方市の喜多方ラーメン
私が元祖B級グルメだと信じて疑わないのが、ご当地ラーメンだ。
地域の文化が反映された一品として、人気を集めるご当地ラーメン。東北地方のグルメ情報を検索してみたところ、個性あふれる麺の数々に気がついた。ここはひとつ、麺尽くしの旅も悪くない。ひたすら食べ歩き、ご当地ラーメンに出会った東北旅行。
魅惑の麺を一挙公開!

まずは福島県喜多方市の喜多方ラーメン。
街には至る所にラーメン屋の看板があり、市民一人辺りの店舗数は日本一だとか。市内の人気店「あべ食堂」は、早朝からラーメンを食す「朝ラー」御用達のお店だそうだ。朝からラーメン!?と驚いたが、日本人がこよなく愛するあっさり醤油味に、なるほどと頷ける。地元の人に交じり、ここで「朝ラー」を体験してみたいものだ。

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新庄の中心で愛を取りモツラーメン
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家の一角がラーメン屋なんです
お次は山形県新庄市、「一茶庵支店」の鶏モツラーメン。
噂によると、このお店には一風変わった趣向があるらしい。その趣向とは……?
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山形市の冷やしワンタン麺
注文すると 「はい、ラーメン一丁ね。お名前は?」 これぞこのお店の特徴。民家を改築した広い店内で全員の注文を覚えるより、出来上がった順に声をかけて持っていくのが妥当なのだろう。肝心のラーメンのスープはあっさりながらモツ煮込みが乗り、時折にガツン!とモツ独特の風味が広がる。
新庄市はこのラーメンを「愛をとりもつ」と銘打ち、特産として売り出しているそうだが、お店の雰囲気も味もなかなかディープなので、気心知れた人と味わいたいものだ。

最後に山形市内の「栄屋分店」で、冷やしワンタンメンを食す。
冷たいラーメンとは一体どんなものかと思っていたが、冷たさで固まってしまわないよう油を極限まで抑えたさっぱり味のスープと、 冷やし中華の麺に似たもっちりした麺の食感が特徴的。これは麺をゆでた後、急速に冷やすことで独特のコシを出している、とのことだった。 101125_04_05.jpg
麺尽くしの旅は、冷やし鶏そばで〆る
暑い夏はもちろん、真冬でもこの冷やしラーメンを出しているそうなので、寒さに強いと自負している方は試してみるのも一興かもしれない。

食べ終えてみてどの店にも共通して言えたのは、お昼時を外したにも関わらず、地元の人でほぼ満員であったこと。民家の一角でラーメン屋を営んでいます、といった雰囲気の素朴で和む空間。ご当地ラーメンがいかに地元から愛されているか、実感した旅となった。
以上、食べてばかりでご麺あそばせ。