心身ともに冬への準備?

ほっかほかの鍋? ラーメン? クリームシチュー?
南半球に位置し日本と季節が真逆のブエノスアイレスでは、日ごとに秋色が深まっています。朝晩には風に冷たさがでてきて、手もかじかむブエノスアイレスでの“寒?い季節だからこそ”の食べ物といえば…?
5月に入って初めての週末は今年で一番の寒さ。そんななか仲間たちが集まり冷涼の日だからこそのメニューを楽しみましたよ。



090522_01.jpg
ミート版エンパナーダを制作中…


090522_02.jpg
サルテーニャ風エンパナーダ
が出来上がりました



090522_03.jpg
こちらがファイナ(wikipediaより)

今回作った寒い日にとっておきのメニューの一品目は、アルゼンチン料理の定番・エンパナーダ(Empanada)。ひき肉と玉ねぎを炒め、刻んだゆで卵とオリーブを入れたミート版エンパナーダと、ツナと茹でたじゃがいもにグリーンピースなどを入れたフィッシュ版エンパナーダに挑戦。焼きタイプ=オルノのエンパナーダを作ろうとしていた私たちでしたが…

ミート版ではオーブンのプレートに油をうっかり入れすぎて、でき上がりは揚げエンパナーダに! アルゼンチンの北部サルタ地方などでは揚げタイプがよく食べられるからか、ブエノスアイレスでは揚げたエンパナーダは「サルテーニャ風エンパナーダ」と呼ばれますが、これが思いのほかおいしく、嬉しい「うっかり」となりました。

090522_04.jpg
マスカットワインとの組み合わせ
がアルゼンチン流


2品目はファイナ&ピザ。
イタリア移民が多い土地柄、料理にもイタリアの影響があちこちに見られますが、その代表選手がピザ。いろいろあるチーズの種類をひとつひとつ試すのが楽しみでもあり。具に関して言えば、あまりたくさんの種類の具を乗せずトマトベースにバジリコ、チーズといったシンプル系を好む人が多い気がしますが「これぞアルゼンチン!」というピザの食べ方は、ピザを(に)ファイナ(Fainá)という薄い焼き生地に載せて食べること。ピザの2階建て、といえばわかりやすいかな? 地元では"ピザの乗馬"(Pizza a caballo)と言われています。ここに甘いマスカットワイン(Moscato)を加えた「Moscato, Pizza y Faina」の組み合わせは知る人ぞ知る、アルゼンチン流ですよね。

寒いのはニガテな私ですが、ゆかいな仲間たちと美味しいお料理&ワインの魔力で、すぐそこまで来ている冬をあたたかい気持ちで迎えられそうです。ついた餅と心持ち、とでもいいましょうか?