執筆者: 小玉.徹子
5月21日:マルチピッチ・三ッ峠 いっそさっぱりした気分でいられるのは「ヘタクソだけど岩は好き」だからということでは全くなかった。数日前、意気消沈、落胆、自信喪失、失望、絶望でパンパンに腫れ上がった胸...
大して人に自慢できるような「山人生」でもないが、それでも「山大好き」を自認はしている。はずなんだが、それも「どうかな?」のような心境に陥っていた。 燕岳登山ではすっかり意気消沈し自信喪失も甚だしかった...
4月23日 赤岳鉱泉への出発時から降り続けた雨は時間経過でどんどんひどくなり、夜にはどしゃ降りになった。どうも赤岳主稜と縁が薄いのかして、今シーズン3度目もどうなるやら、天気予報「明日は晴れ」だけがせ...
大好きなのに… 4月16日、17日 昨晩秋に佐久に行ってから数ヶ月ぶりの岩・フリークライミングだというのに、なぜか楽しめない。大好きな小川山なのに気が浮かない。 前週に阿弥陀岳...
vol.1からvol.13まで累計330万部を売り上げたベストセラー作品『岳』シリーズの最新刊。 予約しておくと必ず発売日(4月28日)には新刊が家に届く。待ちに待った時間の長きに比べれば、あまりに...
遭難ですよ、これは!! 4月9日 「雨乞いしたんじゃないの?」 どうもこのところ土日のたんびに天気が悪い。 小淵沢集合時ぼそぼそ降り出した雨は時間経過で本降りになり、美濃戸口の赤岳山荘で様子見するも...
4月2日 迎えにきてくれたMさんと出発した時はまだ、雨飾山登山の予定だった。高速に乗る手前辺りで行く先変更になった。なんでも雨飾山は雪が多くて、登山口まで車では入れないということらしかった。 ...
3月26日 集合の10:20にいったん降り止んでいた雪は、水上駅前から谷川に向かって車でいくらもいかないうちにまた降り出し、土合を経て高度が上がるに従って激しい降りようになり、天神ロープウェイ駐車場に...
なぜか@水上温泉 長野新幹線高崎に着いて泡食った。 水上駅11:35集合に間に合う上越線が運休!次ので行くと水上到着は12:15になる。 運行状況は通常の85パーセントとは聞いていたが、まさか乗りたい...
3月20日 朝食後、出発。 静かな谷筋の朝。 ワカンで雪を踏む音と、自分の荒い息遣いだけしか聴こえない。せめて本郷さんとTさんの後姿が視野に入るぐらいの距離では歩きたいと必死で歩く。心臓、バ...
3月19日 「美しの森」駐車場でパッキングしたザックは、時間経過で感じる重さが増すようだった。 牛首山への分岐を過ぎ、だんだんに雪が深くなり、傾斜も強くなるにつれザックのしょいベルトが肩にくいこむ。 ...
「なんでそんなにモンブランにこだわるの?」年が明けて何度か同じ質問をされてすぐには応えられなかった。なんだかただの「悔しがり」の「負けず嫌い」かもしれないとも思えたから。明確な答えがみつからないまま「...
シーユーアゲン! ヒマラヤ!!! のどかなキャンジュンコンパ3840mの昼下がり。大事の後の充足と安堵、弛緩。和やかな空気まで写しこんでいるようだ。この上もなく上天気で、連なる白銀の峰峰の上に...
カタコトなれども知ってる単語 11月2日の晩ご飯。のりまき! 前祝? 明日はヤラカルカ・最終ベースキャンプ4750mへ 11月3日、登頂前夜の晩ご飯。卵&野菜おでんに感激! カレーは典型的...
なぜに私はヒマラヤにいるのか!? 入山3日目。標高3000mを超えると、辺りの風景がグンとヒマラヤらしくなる。 せっかく結んだ縁も遺憾ながら消失することもある。ふとしたことで新しいつながりが生れ、...
ヒマラヤで「和」なご飯?!! 「ヒマラヤ・ヤラピーク登頂」 時が経てば経つほど「スゴイことだったなー」と思う。「登るべくして登った」すなわち「実力がそこまで達していた結果だった」というのでは決してなく...
Vol.60 田部井淳子「山は楽しく登ろう」
偉大な女性登山家の真骨頂
★女性初のエベレスト登頂も“七大陸”も「女性が行っていなかっただけ」 ――これはもう、いつもお話になっていることかと思いますが、まず最初に山へ登ろうかと思われたこと&hel...
懐深きヒマラヤ 例えば砂を積んでいって挙句の高さが3770mに達するためには、一体どのくらいの砂の量が必要で、どのくらいの底面積になるのか想像してみる。 言わずもがなだが、3770mは富士山の標高。...
氷河の端から上へ上がったとたん、最悪状態に突入した。 そこそこしっかりした雪面なのだが、足が上がらない。急斜面で踏ん張って歩を進めることができない。 「とにかく立って!そしたら引っ張るから!!」 ...
写真中央辺り、左足元に小さな雪面を持った、これも小さな三角の頂がヤラピークだ。 画像を撮っているここベースキャンプYalaKharka4750mからかなりの距離、無雪山道を登る。氷河の端にに...