雪の散歩道
カルガリーにいよいよ本格的な冬がやって来た。
最高気温氷点下以下が当たり前の毎日が続き、12月14日にはなんと最低気温マイナス32度! その前日にはお隣のエドモントン市が零下46度を記録し「北米で一番寒い都市」だったとか……嗚呼、オソロシヤオソロシヤ。移住したばかりのころは「マイナス」と聞くだけで震え上がっていた私も、7年目の今では零下25度の日に鼻水を凍らせながら20分以上遅れるバスを待つ根性。慣れって怖い。
すっかり凍った散歩道の小川
その私が何年経っても慣れないのが冬の運転。ひどい時はアイススケート場と化すカルガリーの道路は危険がいっぱい。先週末も昼間から降り続けた雪に除雪車が間に合わず、ツルツル道路上では渋 滞、玉突き事故、エンスト、道路閉鎖のオンパレード。前の車が私の目の前で滑って360度回転した時には心臓が止まるかと思った。やっと家に近づいたと思ったら、坂の途中で動けなくなったバス2台に道路を塞がれ、あやうく帰宅できなくなるところだった。はあー……。
翌日の雪かきも大変!
こんな週末にすることはただひとつ……家ごもり! 友人があったか料理と映画で家ごもりをしようと誘ってくれたので、マイ毛布持参で(笑)お邪魔した。メニューはラクレットとオイルフォンデュ。どちらも日本のお鍋のように大人数でわいわい囲んで楽しむスイス料理だ。
オイルフォンデュは日本でもおなじみのチーズフォンデュの油版。卓上で串に刺した野菜や肉などを揚げて、熱々をいただく。ラクレットは一見、日本の焼き肉のようなもの。鉄板の上で野菜や肉などを焼き、鉄板の下に人数分ついている手の平サイズのフライパンでチーズを溶かす。そのとろとろになったチーズを具にかけていただくのが醍醐味。カルガリーでも人気があり、ラクレット用ホットプレートがホームセンター等で気軽に手に入る。
油でカラッとオイルフォンデュ
こちらラクレット。
下にフライパンが付いてます
フライパンでとろけたチーズ
さて、いざ食べてみるとオイルフォンデュの方は脂っこくて3串くらいで飽きてしまった。 一方ラクレットはあつあつのジャガイモやアスパラとチーズが良く合って最高! 種類の違うチーズと具の相性を試すのも楽しい。マイルドなゴーダチーズと牛肉の組合わせやエビと唐辛子入りチーズの相性もなかなか。火傷をしないようにフーフーさましながら、みな凄い勢いで食べていく。冷えたワインがこれまたお料理と良くあう。4種類用意してあったチーズはあっという間になくなり、友人が何度か追加に席を立つ。あったか料理と電熱器から来る熱で体は汗が出るほどポカポカ。みな半袖になり、外の寒さが嘘のよう。
勇ましい食欲を見せた後は、毛布にくるまって映画鑑賞。脂肪もたっぷり蓄えた事だし、このまま春まで冬眠してしまいたい……。