今年の冬はイノシシ三昧—-もっと食卓にイノシシ肉を!


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見事なお姿のイノシシ

長崎市から車で1時間半ほど東に走った雲仙市では、冬になるとイノシシがたくさん捕獲されます。畑を荒らすイノシシの被害を少なくするため、雲仙市はイノシシの尻尾1本1万円で買い取るそうです。

最近、雲仙在住の方から捕獲した生後1年くらいの若いイノシシをまるまる1頭いただきました。イノシシ肉といえば、硬い、生臭いというイメージを持つ人が多いようですが、生け捕りにして脳を撃って殺したイノシシは、体内に血液がにじまないのであまり生臭くなりません。



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見事にさばかれてしまいました


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こちらはアバラ肉

死後5時間の若いイノシシを夫がさばいて、新鮮なイノシシ肉がたくさん手に入りました。新鮮な心臓は、刺身や塩焼き。レバーは、ニンジン、たまねぎ、ピーマンと炒めて、ブラックペッパーとワインビネガーで味付けしたソテーに。あばら骨の周りは骨付きリブステーキ。腸は何度も水洗いしてきれいにし、モツ焼きやモツ煮込み。それでもまだまだ残っている肉は、大根とにんにくを入れて、酒、ゴマ、薄口しょうゆで味付けしたさっぱり鍋や、根菜、豆腐、こんにゃくを入れて味噌で味付けした豚汁風イノシシ鍋。たっぷりの完熟トマト、キャベツにブイヨンとローリエで味付けした洋風鍋も最高です。豚肉とラム肉の中間のような味のイノシシ肉は、カレー、コロッケ、マーボ豆腐、イノシシカツ、しょうが焼きなどなど、いろいろな料理が楽しめます。

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モツ煮もおいしい。丼にしてみました


それでも、夫婦二人だけでは食べきれず、近所の農家の方々や行きつけの居酒屋などにイノシシ肉のおすそ分けをしたところ、ほとんど人がイノシシ肉を食べたことがなかったようで、予想以上に美味しかったと大好評。お礼にと、採れたての大根、じゃがいも、白菜などをたくさんいただきました!


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アバラはリブチョップに変身

食通の人物がたくさん登場する伊丹十三監督の映画『たんぽぽ』の中で、役所広司演じる白服の男が、死ぬ前に食べたかった料理が真冬に自然薯だけを食べたイノシシの腸詰。つまり、それくらいイノシシ料理はおいしいのです。
ここ数年、長崎県だけでなく日本国内のいろいろな地方でイノシシの被害が増えていると聞きます。自然の野山を駆け回り、旬の美味しい野菜や芋を食べて育ったイノシシは、高級食材として、もっと普及してもいいのではないかと思いました。