“シャワー”参加者は女性オンリー。
得意のおしゃべりに花を咲かせる「生まれる前にお祝いするの?」
お誘いをうけた時はびっくりしました。先日、妊娠8カ月、リズの“ベイビーシャワー”にお呼ばれしたときの話。
ベイビーシャワーって名前からすれば、生まれた赤ちゃんを水に浸し、キリスト教の信者となる「洗礼」を思い浮かべますが、トリッキーにもそれは別物で、ベイビーシャワーはこれから生まれてくる赤ちゃんの誕生を祝う、特にアメリカで行なわれている出産前のお祝いパーティー。妊婦さん(とベイビー)がシャワーを浴びるようにたくさんプレゼントをもらうからこの名があるのだとか。
「生まれる前に盛大に祝うって……?」とびっくりしたのは私だけではないはず。「出産って最後まで何があるかわからないし……」といらぬことを思ってしまったりもしますよね。
主役の妊婦の赤ちゃん時代の
写真が飾られたカップケーキ。妊婦の姉の手作り
今回のシャワーでは、クッキー、串刺しフルーツ、
チョコレートやレモン味のケーキなどの軽食
(すべて手作り!)
とドリンクがバイキング形式で並んでいましたベイビーシャワーは主役の妊婦さんが妊娠8カ月から臨月に行なわれるのだとか。今回の主役リズ(ブエノスアイレス在住のアメリカ人)もちょうど妊娠8カ月目。友達の家を貸り、サタデーアフタヌーンに義母や叔母、義姉や姉妹などファミリーメンバーと友達20人が参加。参加者は女性オンリー。そう、おしゃべりノンストップのおそろしいパーティーでもあるのです。染色体XXな女ばかりが集まり、食べ物やドリンクを片手におしゃべりを楽しみます。“Mother-to-be(妊婦)”に対して先輩ママがアドバイスをする機会でもあり。
ボディーペインティングで大盛り上がり!
カラダに優しい自然染料を使っての
ベリーペインティング(妊婦さんのお腹にペイント)
も良さそうですね!“シャワー”では、人形の赤ちゃんにDiaper(おむつ)をつけるゲームや、ダイパーケーキ(おむつを重ねてウェディングケーキのように見立てる)を作ったり、妊婦や赤ちゃんに関するクイズをしたり、と楽しみ方は多種多様ですが、今回はボディーペインティンターを呼び、リズを始め招待客のカラダや顔にペイントしてもらって盛り上がりました。
そしてメインはギフトオープニング。本場アメリカではシャワー上級者はギフトとして「使えるもの」を贈るそうです。今回のギフトを見ていてもアメリカ出身の友人たちは、おむつやめん棒、おしりふき、ベイビーシャンプーなど、いわゆる実用品を贈っていましたし、日本同様ベイビーシャワーの習慣がないアルゼンチンの友人達はベイビーへの洋服などの「ギフトと名がつくに相応しいもの」をプレゼント。ギフトにもお国柄が出ていました。
ベイビーの名前がすでに決まっているので、
こんな飾りも……前述したように万が一のことも考えて、個人的には無事に出産を終えてからの“お披露目”方式を好んでいた私ですが、自身の出産を昨年終えて参加した今回のシャワーではシャワーならではの良点を発見しました。それはMother-to-beにとって、大好きな人たちの顔を一度に見て元気が倍増する機会になること。妊娠後期になると大きくなってきたお腹を抱えてフィジカルにしんどいときもありますが、親しい人たちとの楽しいひと時を過ごすことで気分が爽快になる。妊婦にとって、そしてお腹のベイビーにとってもこれ以上のプレゼントはないですものね。
ベイビーが元気に健康で生まれてきますように……みんなの思いがお腹の中にも伝わったかな?