秋の始まりといってもまだ蒸し暑く、夏を感じながらの2度目の香港。せっかく飛行機に乗って香港に来たのだから、食欲の秋に便乗していっぱい食べるぞ〜と意気込んで香港島から対岸の九龍半島へ行ったり来たり。
ビクトリア・ハーバーを10分〜20分おきに
何度も運行しているスターフェリー
香港島から九龍半島への移動には、地元住民の足となっている交通手段のひとつ、スターフェリーを利用しました。1898年に就航されたスターフェリーは、緑と白色がトレードマークの2階建てフェリーで、船内はレトロ感たっぷり。
運賃も安く2階部分で2.30香港ドル〜6香港ドル(約30円〜70円・路線による)ほど! 何度も乗りたくなるスターフェリーの魅力は、香港の素晴らしい景色がフェリーの中から一望できること。海側の席を陣取って秋風や海の香りを感じながら景色を眺めれば、ノスタルジックな雰囲気に至福のときが味わえます。8分ほどの短いクルーズ、用がなくても乗らなきゃ損なのです。
臭いの原因「臭豆腐」を素の顔で調理する店員さん
何組ものカップルがデートで臭豆腐を……
素晴らしい景色に満足し電車に乗って街に出ると、何やら口では表現のできないような臭いが漂ってきました。
「なんだ、この得体の知れない臭いは……」
今までに嗅いだことがないほどくさい(としか言いようがありません)。
マンゴーの果実とゼリーがたっぷり
入ったマンゴージュース
1ブロック先からでも漂う臭いの正体は、臭豆腐(シュウドウフ)。見た目は厚揚げのようでおいしそうなのですが、強烈な臭いに購入意欲がそがれます。この臭豆腐、豆腐自体を腐らせているのではなく、納豆菌と酪酸菌を発酵させた汁に豆腐を漬けています。香港の人たちはおやつ代わりに食べるそうで、おいしそうに頬張る若いカップルを何組も見たことで私も意を決し、口に入れるも……ギブアップ……。
お口直し……に人気のチェーン店「許留山」で、フレッシュマンゴーとマンゴーゼリーが入ったマンゴージュースをいただきました。旅の疲れを一瞬で吹き飛ばすようなおいしさ。他のデザートをチェックしてみると、なにやら見た目はコーヒーゼリーのような黒いデザートが。肌に良いといわれる黒いゼリーの正体は、亀の甲羅を干して粉末にしたものと生薬を煮出した亀ゼリー。苦味が強く漢方を食べているような味で、お世辞にもおいしいとは言えませんが、お肌のためと思えば我慢(?)できます。
ディナーは円卓を囲み、ペキンダックにふかひれスープ、シーフード料理など本場の広東料理を堪能しました。その中でも私の人生初トライとなった料理は、中国本土の富裕層に人気といわれる高級食材「なまこ」。なまこそのままの形で調理されていて、とても大きななまこは存在感たっぷり。ふかひれに次いでコラーゲンがたっぷりと言われれば、見た目はさておき、目をつむってでも食べるしかありません。なまこ自体は味も臭みもなく、とても柔らかいので、噛まずに飲み込めそうなムニュっとした舌触り……。逆にいつ飲み込めばいいのかわからなくなりますが、すべては美肌のため。
コラーゲンがたっぷりのなまこ料理
ずっと見ていたくなるフェリーからの素晴らしい夜景
もちろん帰路は、スターフェリー。地元の人が「スターフェリーから見る夜景が一番」と絶賛するだけあって、美しい夜景が楽しめます。その後も飲茶、ワンタンヌードル、エッグタルト、杏仁豆腐など連日食べまくり、香港の秋を満喫しました。 お肌も少しは綺麗になっていればいいな〜。