街には屋台が建ち並びます 日本という国にとって特別な日を挙げるとしたらいつだろうか? 2月11日の建国記念日? それとも5月3日の憲法記念日? いやいや1月1日元旦……? 考え方なども相まって、答えはきっと様々で……。
アルゼンチン人に上記の質問をすると、多くの人が「5月25日(革命記念日)」と「7月9日(独立記念日)」を挙げると思う。1810年5月25日、植民地支配を続ける本国スペイン王制に対して革命を起こした結果、スペインからの離脱と臨時政府(独自の政府)の樹立を成し遂げた。この日がアルゼンチンの独立への第一歩となり、6年後の1816年7月9日にアルゼンチン共和国として独立したのである。
さて革命記念日の5月25日。ちょうど学生時代の友人がスペイン、メキシコ、レバノンから遊びに来ていたこともあり「これぞ革命記念日! これぞアルゼンチン!」をやり尽くそうということになった。
スタートは『5月広場』。ブエノスアイレスの街づくりはこの広場を中心に進み、ここに面したカビルド(役場)で独立宣言が行われた。まさにアルゼンチンの歴史を刻んできた場所である。
ドーンと具だくさんシチュー風の
『ロクロ』をいただきましょう
立ち寄ったバーでも、レッツ・ダンシング! 続いてはブエノスアイレスからバスで1時間ほどの『マタデロス』地区に。マタデロスはアルゼンチンの郷土料理や民族音楽、踊りがフルに詰まったところ。革命記念日を祝う人びとでいつも以上に賑わっていた。ガウチョ(南米のカウボーイ)姿をした人、フォルクローレを演奏するバンド、その音楽に合わせて踊りだす人達、太鼓をたたきだす男性、そのリズムに合わせてますます多くの人が踊りの輪に参加する。独立を勝ち取った当時もこのように人びとはアレグリア(幸福)に満ち溢れていたのだろうなどと思いを馳せる。
ドドーンと巨大チョリソを
挟んだ『チョリパン』も そしてアルゼンチンの特産物を楽しみ尽くした。タマレス(トウモロコシの粉を練って固めたところに鶏肉やコーンを入れトウモロコシの葉で包んで蒸した、いわば南米風のちまき)、ウミータ(トウモロコシの粉を練って砂糖や牛乳を加えてトウモロコシの皮で包んで蒸したもの)、ロクロ(豆類、トウモロコシ、野菜類にチョリソなどを加えて弱火でじっくりと煮込んだシチュー)などが盛りだくさん! チョリパン(写真のような大きなチョリソを挟んだパン)屋台も幅をきかせていましたよ。すでにおなかがいっぱいの私たちながら、炭火で焼かれるチョリソのにおいの誘惑に負けてひとつを4人で分けて味見(?)。そしてデザートはデュルセ・デ・レチェ(アルゼンチン風キャラメル)がたっぷり入ったコーン。ああ、もうお腹がいっぱい!
ちなみに来年2010年はアルゼンチン建国200年記念。ビセンテナリオ(200周年)に向けて多くのイベントが開催されすでに盛り上がりが始まっています!