ホストファミリーと交わす異文化の?巻


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マレーシアの家

勝手に「大人の修学旅行」と命名したマレーシア旅行の目玉は、なんといっても一般家庭でのホームステイだった。初対面の家族と過ごす休暇、一体どんな体験に出会えるのだろう?

ホストファミリーとなるAhyaさん一家はこの村の役員で、4人家族。英語を話す娘さんによると、私が滞在しているRumpung Makmurは、ジャングル内に点在していた集落をひとつの村にまとめ、ホームステイ客を受け入れて収入を得られるよう、整備された村だそうだ。
とはいえお風呂は水シャワー。トイレ後は紙を使わず、バケツに貯めた水で洗うスタイル。整備されているとはいえ、かなり日本との違いが感じられた。



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ザ・マレーシア式トイレット


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これを食すのにスプーンなど邪道じゃ



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折り紙に大喜び
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似合いますか?

トイレの作法はさすがに真似できなかったが、人生初体験となったのが食事の作法。
ご飯に様々なおかずをかけて食べる、ナシチャンプルという料理を頂いたのだが、彼らは当然のように手で食べ始める。食事をよそうためにスプーンはあるものの、手を使っているのが面白い。正直手で食べるのは、子供が食事に飽きて遊んでいるように思えて少し勇気がいる。でも、これも異文化体験だと真似してみることにした。
見よう見まねでご飯とおかずを手で混ぜ、指でまとめて口に運ぶ。今まで口内でしか味わったことのない料理の熱さ、水分の多さといった触感を指先で感じるのはなんとも不思議。最初は不慣れでホストファミリーに笑われていたが、帰国するころには手で食べるのを当然のように思っていたので、慣れとは恐ろしい。

と、さまざまな異文化の洗礼を喰らったので、ここらで逆襲(交流)してみることにする。
お土産として持参した折り紙を使っていろいろと折ってみたところ、気が付けば近所の人が集まっていて食い入るように見られていた。
兜や魚などを折ってみたが、折り紙の定番「鶴」が大人気で、千代紙で作る端から地元の人に貰われていったのが嬉しい。少しは日本の文化を感じてもらえただろうか?

そんなふうに3日間交流し、名残惜しい気持ちで村を後にした。クアラルンプール市内に向かうバスに乗り込み、しばらくバスに揺られていたがどこからかずっと美味しそうな香りがしていて食欲をそそる。 高速道路の周りには屋台などないので、どこからかと思いきや自分の指からだった。
指先がほんのりとスパイス色に染まり、食べ物の香りを放っている。ホストファミリーと過ごした日々が恋しくなったら、また手で食事をしてみよう。
そんな事を考えながら、帰国の途に着いた。