【初夏はお茶】お茶のためにはすべてストップ!

「Everything stops for Tea」〜お茶を楽しむ習慣は世界各国にあれど、「すべてをやめてお茶の時間にする」にくらい、日常生活にティタイムが根付いている国と言えば、思い浮かぶは、United Kingdom of Great Britain〜大英帝国〜でございます。

最近はスタバの台頭などで珈琲派も増えてきたと耳にしますが、珈琲より紅茶が安い国(←いざ、探してみるとなかなか見つけられませんよ〜)! 英国のお茶習慣はやはり特筆すべきものがございます。

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英国紅茶文化を端的に表現した「Everything stops for Tea」!
朝は、キッチンで愛用のBigなマグカップに淹れてベッドに戻り、起き掛けの一杯(ミルクティ)を楽しんでから、正式に(!?)起床。筆者が滞在していたスコットランドにあるコミュニティ・フィンドホーンでは、午前は10時半から、午後は15時半からティブレイクがあり、ちょっとでもその時間内に仕事をしていると「お茶の時間だよ〜なにやってんの?」と声をかけられ、大げさではなく、この時間には仕事をしている方が罪悪感を覚えてしまうくらい、文字通り「お茶のためにすべてストップ」しておりました。

そんな日常に馴染みきった紅茶ですから、手軽さは必須! ティポットや巨大マグにポトンとティバックを入れて……熱湯を注いて……その"1〜2秒後"には、まさに「ブラックティ」という表現に深くうなづくくらいの黒褐色の紅茶が出現! 微細に砕かれた茶葉&硬水の共演で、瞬く間に濃厚な紅茶が誕生するわけです。しかもこのティバック、2〜3回お湯を注ぎ足しても充分に紅茶エキスが出てくるため、カフェではお湯をおかわりして(大半は無料でお湯のおかわりできます)ロングティタイムを楽しむ(……長時間ねばる……)人も見かけます(筆者もよくやりました!)。

カフェと言えば、イギリスでよく見かける「クリームティ」の看板やイーゼル。これは紅茶&スコーンのセット。プレーンの他、ナッツやドライフルーツ入りなどバリエーションはありますが、定番はレーズン入りの「フルーツスコーン」でございましょう。お供のジャムは「ストロベリージャム」。これまたスタンダードなのです。

ちなみに、スコーンやショートブレッド、パウンドケーキなど、バターたっぷりの焼き菓子がなぜイギリスには多いのかというと、紅茶の強い成分で胃を痛めないように胃壁をオイルコーティングして守るという、ちゃんとした理由もあるのです。

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スコーンはカナッペのように横割りしてジャムをたっぷり塗っていただくのが英国流〜♪
ドレスコードが明示されているようなロンドンの高級ホテルでもない限り、ホテルで「アフタヌーンティ」をオーダーしてもティバックの紅茶が出てくることにがっかりしたこともありましたが、日本に戻るとあの硬水に溶け込んだティバックのストロングティが妙に懐かしくなります。

……そうはいっても無い物ねだりはせず、日本ではお上品に紅茶を楽しむことに気持ちをシフトチェンジして、これからの季節、「紅茶のシャンパン」とも呼ばれる夏摘みダージリン「セカンドフラッシュ」で優雅なティタイムを過ごすことにいたします。