本日の1杯 vol.17【スタイリッシュなリュトングラスで飲むガージェリーエステラ】


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四谷のバーで飲んでいたら、五反田で通っていたバーのオーナーとばったり出会った。手伝いで来ているのだとか。情報によれば、五反田の「Amami」(「本日の1杯vol.2【甘くてコクがあるが3杯目お断り?のジンフィズ】
http://asobist.samplej.net/guest/yanagiya/002.php))が移転したという。早速行ってみた。

個人経営のバーが引っ越しすることは多い。たいていは、人気が出て手狭になり、広い物件やいい場所に移るので、おめでたいことだ。Amamiも同様。カウンターだけだった前の店舗から、個室やバックカウンターまである広々としたスペースになった。品揃えはほとんど変わっておらず、コースターなども同じなので、違和感はない。

最初の注文は生ビール。珍しいことに、Amamiの生はガージェリーだ。ガージェリーは、キリンビールの100%出資子会社であるビアスタイル21が出している国産ビールである。


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ビールは、大きく分類するとエールビールとラガービールに分けられる。ラガースタイルは、低温で発酵させて酵母を沈殿させる下面発酵を行っている。ラガーは冷蔵技術が登場した19世紀以降に普及し、日本の大手メーカーが発売しているビールはほとんどがこのスタイルだ。一方のエールは、常温で発酵させる上面発酵を行う方式で、昔はビールと言えばエールを指していた。現在、エールで有名なビールと言えば、バス・ペールエールやヒューガルデンがある。ガージェリーもそのひとつ。

エールは、絶妙な苦みと深いコクが特徴。しかも、ガージェリー・エステラは華やかな味わいもあり、国産のラガービールに似た感覚で飲める。海外では、エールを常温で飲むことが多いものの、筆者は冷やしているのが好みだ。ある程度冷えたガージェリーなら、地ビールが苦手で「ビールはモルツやスーパードライなどしか飲まない」という人でもいける。特に、寒くなる秋冬は、炭酸や冷たさに頼らず、じっくりと味わえるエールタイプがことさらに旨い。

ガージェリーは、杯のようなリュトン(角杯)グラスで提供される。そのままでは立たせることができないので、スタイリッシュなデザインのガラスの台座に乗って出てくる。エステラは淡い黄金色のビールだが、スタウトという黒色の濃厚なタイプもラインナップしている。飲み比べてみるのも一向だ。

さっぱりしたビールを飲んだ後は、濃い酒が飲みたくなる。
「次は癖の強いアイラモルトで、何か…」

マスターの西島さんはうなづいて、カリラの瓶に手を伸ばした。


【Secondary Bar Amami】
東京都品川区西五反田8-2-5-1F
TEL:03-3493-8216