はいコチラ、酔っぱライ部

かわいいシラタキ

先日の帰宅途中。到着した電車に乗り込んで進行方向右側、閉まっているドアに向かって立ち、外に見える反対側のホームを行き交う人の流れをぼんやり眺めながら発車を待っていた。右側には手編みと思しきザックリとし...

旬より早く

先週のよく晴れた日、高齢母の通院送迎で外苑前まで。ぬけるような青空の下、帰りがけの母を乗せて「ついでの黄葉見物」としゃれ込むつもりで神宮外苑・絵画館前の銀杏並木へ車を走らせた。 とはいえ「黄葉」までは...

予感について考える

とある朝、仕事場へ向かう電車の中で語り合う初老の男性二人。「……本当にうちの会社もいつダメんなるか……」「ほら、駅前のあのカメラ屋も管財人が入っ...

自家消費の楽しみ

ところであまり大きな声でアナウンスはしていないけれど、じつはここ3カ月ほど、都内某所で2週間に一度というペースで「居酒屋遊び」をやってます。 やっているのは古い友達が経営する「スイーツ」の店で、店主...

温故知新の日々

やっと秋になりました。先週の初めはまだまだ暑くて「来年の夏までこのまま暑いんじゃないか」と心配になりましたけど、季節は必ず巡ってくるもんですね。体から「ホッ」という声が聞こえてきそうです。そうなると今...

あぶないネズミ

まだまだ暑い日が続く昨今、皆様いかがお過ごしのことと存じます。夏と秋との端境、こういう折りには時に不安定な天候が続く地域もあって、そのせいか風邪をひいてる人も多いようで、こちらの読者諸兄にはご自愛を願...

ひとり芝居の夜

掲載を1回スキップしてほぼ一カ月ぶりの更新です。皆さん夏休みはいかがでしたか。楽しくお過ごしのことを願っておきますが。僕はといえばなんだか暑くてボンヤリしているうちに9月の声を聞くようで、昔のように海...

野外フェスの魅力

いきなりの夏到来。暑気あたりなどしていませんか。夏が暑いのは当然のこととはいえこう続くと応えます。とにもかくにもご自愛を願っておきますが。さて、夏と言えば野外コンサート。今年もフジだ、サマソニだなんだ...

名前の行方

6月の前半。いわゆるひとつの「交流戦」というお祭り期間の終盤、久しぶりにプロ野球の観戦に行ってきた……という話を書こうとしてちょっと踏みとどまった。 というのも「野球」も「...

安いサンダルでヤケ酒を

先日、通っているフィットネスクラブから封書が届きました。開封してみると「入館システム変更のお知らせ」と書いてある。これまでクロークで会員証を提示してロッカー用のカードとタオルをもらって入館していたのが...

ハイチの妙

ハイチといえば夏の夜に聴いて楽しいメランゲ音楽なんかだけど、今回はそれではない。「配置」。劇場・ホールでの席の位置のこと。つねづね疑問に思っていることをちょっとだけ書かせてもらうことにしました。 ★...

映画でウー・アイ・ドゥー

その昔「映画館から出てくる客が映画に影響を受けている」とかいう描写がありました。それが高倉健や鶴田浩二主演の任侠映画だったりすると、耳に片手を当てて「不器用ですから」と言ってみたりするアレ(わからない...

切り口上の効用

先日、お江戸日本橋亭で開かれた「五六の會」という落語会へ行って参りました。これは柳家さん弥さん、柳家右太楼さんという二つ目さんの二人会で、それぞれがさん喬師匠・権太楼師匠お二人の五番目、六番目の弟子と...

「ツマミ」としての音楽

関東エリアのInterFMで放送していた「バラカン・モーニング」が終わってしまったので、平日の朝にラジオをつけることはずいぶん減ってしまったけれど、日曜日になると朝から同局の放送を聴いている。9時から...

酒泥棒

落語の噺の種類のひとつに「地噺」というのがあります。これは普通に物語を進めていく落語とはちょっと違って物語は語るものの、もっぱら状況説明にとどめ、語りは噺家自身のことや話しているその場の状況を主に進行...

ハズレの美学

しかし、やれ芝居だ、コンサートだ、落語だと出かけて帰りがけに一杯引っかけるという組み合わせ、どちらもすべからく「アタリ」というわけではなく、つまり「これはイカン」という、いわゆるひとつの「ハズレ」に当...

ミュージシャンの襲名考
 おもしろくて酒、進みすぎ(笑)

以前こちらでも書いた「テデスキ・トラックス・バンド」が渋谷公会堂で行なった日本最終公演に先週、行ってきました。 ほぼ定刻どおりに始まるやいなや空前絶後、丁々発止、茫然自失のライブに圧倒されたこれから長...

貧乏なんです
 それでも音楽や芝居を観るあんな方法こんな提案

貧乏なんであります。いやなに「今夜炊く米がなくて米びつの中で蜘蛛が軽業してる(落語のネタです)」、とか「ひもじいが明日食べるものが買えない」とまでは至りませんが、まぁいずれにせよそう余裕はない、と。ご...

雪の”音”聴き冬にほろ酔い

もう松の内も過ぎましたが、こちらでは本年初のお目もじ。皆様、あけましておめでとうございます。本年もドンゾよろしゅう。 しかし寒いですね。「温暖化」はどこへ行ったんでしょう。とはいえこうしたキリッとした...

芸事も酒もその背景を味わうもの、そう思うに至る師走の夜

先日、老親の住む実家を訪れたところ、母が「お前、歌舞伎好きなんでしょ、これいる?」と数冊の本を差し出しました。見るとそれは3冊の「歌舞伎筋書」、あの劇場で売っているプログラムです。けっこう高い(たしか...