シネマピア
アクションモノを観るとき、キャストの動き具合やストーリーもさることながら、注目してしまうのは何といっても役者の肉体である。主演のマーク・ウォールバーグといえば、年初に公開された『ディパーテッド』でジャ...
ミュージシャンという仕事で大成するのは並大抵のことではない。それは日本の真裏に位置するブラジルでも同じことだ。 音楽を心の支えに生きる父、フランシスコは、息子たちをプロのミュージシャンにするため、なけ...
★カトリーヌ・ドヌーヴ10年ぶりの来日決定! 最新作はフランス映画祭2007 オープニング作品 カトリーヌ・ドヌーヴ、というと、「シェルブールの雨傘(1964)」や、「昼顔(1967)」での可憐な...
衝撃にも何種類かある。アクションもののように、画像の中の人やモノのアクティブな動き自体が衝撃的なもの。スプラッタのように、生理的嫌悪感が衝撃を与えるもの。そして本作はといえば、ストーリーそのものが観客...
映画というものは、現実逃避の道具でもある。日常の様々なしがらみから逃れ、別世界へと心を解き放つ。現実からかけ離れたSFもいいが、現実に即し、尚且つ少しだけ浮世離れしているくらいが効果的なこともある。 ...
たとえ辛い過去があっても、たった一人の大切な人がいるだけで生きていける。そんな珠玉のメッセージがこめられているのが本作だ。 心がなくなってしまったかのように、友だちも作らず趣味もなく、機械のように日...
『Shall we ダンス?』の周防監督が日本の刑事裁判制度の問題点を浮き彫りにさせる社会派ヒューマン・ドラマの登場だ。 就職活動中の主人公は面接へ向かう途中、電車の中で痴漢に間違われて現行犯逮捕され...
「愛国心」という言葉は、日本ではどうも馴染みが薄い。ともすると戦争の記憶と結び付けてしまい、ネガティブな言葉と印象付けてしまう御仁もいるだろうし、愛国心教育の是非の論争も記憶に新しいところだ。 幕...
最初に宣言しておきます。この「ピンチクリフ・グランプリ」(原題:The Fla(*aの上に○)klypa Grand Prix)ものすごくヒイキします(笑)。正直ホメまくりです。だって本当にいい映画な...
小さな小屋に一人暮らしの63歳のおじいちゃんが、インディアンという名のポンコツバイクを独力で改造し続け、世界最速記録に挑戦しようとする実在のサクセス・ストーリーが本作だ。 今まで変質者や神経質な人間ば...
甘いだけのイケメン俳優ではなくなったディカプリオの登場である。息もつかせぬ心理戦のなかで見せる表情、仕草、体中からあふれるオーラのすべてが、今までとは一味も二味も違うのだ。 警察に潜入したマフィアの...
「あなたには観る義務がある」「今年最も恐ろしい映画」「あなたの一生を変えるはずだ」と、各誌が今までにないコメントを寄せている本作。 アメリカの元副大統領アル・ゴアが、地球温暖化によって引き起こされる...
踊りを禁じられた国に生まれたオーロラ姫には、天賦の踊りの才能が備わっていた。国の財政難を打破するため、王は政略結婚のための舞踏会を開くが…。 パリ・オペラ座の全面協力のもとで描かれるファ...
読んでから見るか、見てから読むか 小説の映画化は数々あれど、「あそこが違う。ここが変」とつい重箱のすみをつつきたくなります。ここで紹介するのは、重箱のすみが気にならない作品限定。あくまでも記者の目...
文庫だけでも三十万部を記録するベストセラーの、乙一(おついち)による同名タイトルの映画化作品が本作だ。失明して自分の世界に閉じこりがちなミチル(田中麗奈)と、職場での陰湿ないじめに辛い思いをするアキヒ...
勤務先で突然死した椿山課長。やり残した仕事や愛する家族、未払いの住宅ローン等々への未練から、すんなりと死を受け入れることができない。天国と地獄の中間地点にある役所で、三日間だけ現世に戻ること請願した椿...
「私と仕事と、どっちが大事?!」「家族と仕事と、どっちが大事?!」誰でも一度はこう言われたことがあるのではないか。もちろん、仕事とプライベートは本来、比べるべき性質のものではない。それは夫婦のように互...
いわゆるSF映画の近未来の様相といえば、発達したハイテク機器のオンパレードだった。空中の透明チューブの中を卵型の車が高速で行き交うので、交通渋滞はない。自宅の家電はすべてオートマチックで、食事作りや洗...
まるで食事をするかのように、否、あくびをするかのように罪が行われるおぞましさ。真の邪悪とは、このように軽く、あくまでもさりげなく、日常行為のように何気なく行われるのだろう。 海軍を退役した青年は、...
弟のもとに毎月届く手紙は、自分を大学にやるための学費欲しさに人を殺してしまった兄からのもの。刑務所からの手紙のやりとりを通じ、弟が受ける様々な困難、加害者の家族も被害者であるという生々しい現実、兄の罪...