9月23日の日曜日、ヘルシンキ中心部にある文化ホールで「日本の日(Japani- Päivä)」が開催された。
ようこそ「日本」文化祭へ
日本と言えばお決まりのお寿司と焼き鳥の出店から、武道、琴や日本の歌のデモストレーション、日本茶販売、日本語書籍販売、日本のおばあちゃんから譲りうけた物を並べたフリーマーケットまで、とにかく「日本」盛りだくさん。ワークショップコーナーでは、碁対戦、茶道、生け花、折り紙にお習字の体験コーナー。セラピーコーナーでは、指圧にレイキ、そしてシンドー。ん? なんだかマニアックな世界まで「日本」いろいろだ。
外国で語られる「日本」というと、今でも「フジヤマ、ゲイシャ、サムライ」からどうしても抜け出せない感があり、ちょっと歯がゆいような悔しいような気がすることがある。でも、生け花から盆栽、茶道武道の日本伝統文化系から、マンガやアニメ、ゲームなどのポップカルチャー系まで一挙に勢ぞろいした様を見ると、そんな杞憂はふっとぶ。
なかでも、「漢字」関係が人気だった。フィンランド人の名前を漢字で書くサービスから、お習字、漢字たっぷりの書籍が意外に売れると古本屋の店主の言葉。どうして? 見た目がカッコイイしカワイイから。
真剣にお習字
自分の名前を漢字で書いてもらって、ちょっと照れくさそうに笑うフィンランドコスプレ軍団。どうやら、ここでは「漢字」もポップカルチャー系だ。
日本文化を熱く語るネコ型ロボットの姿も
こんな「日本」あんな「日本」と日本三昧しているうちに、ふと気がついた。軽食の出店に各種研究会の活動宣伝、かぶりもの系ビラ配り。そしてちょっと狭い廊下にただようこの熱気。あれ? これはどこかで体験したことがあるような……。そうだ、文化祭!
日本の文化祭といえば、学生たちが日頃の活動成果を発表披露する1年に1度の晴れ舞台。そして、その活動に興味のある人達や校風を知りたい人達がやって来て、あれこれ見学したり体験したりする。「日本文化とは……」なんていう小難しい講釈はここでは必要なさそうだ。日本文化に関わる事が楽しくてたまらない人達から、「日本」の新たな一面を見せてもらったような気がした。