投稿者: asobist.com

vol.25:荒井眞理子とにかく、芝居が好き!

演じることが面白くて、役者でいられることを心の底から楽しんでいる女優がいる。本格的に映像の世界にデビューしたのは、50歳を過ぎてから。もちろん、主役というわけではないが、どんな役でもそれぞれの役...

世界最速のインディアン

小さな小屋に一人暮らしの63歳のおじいちゃんが、インディアンという名のポンコツバイクを独力で改造し続け、世界最速記録に挑戦しようとする実在のサクセス・ストーリーが本作だ。 今まで変質者や神経質な人間ば...

照柿・上下

超スローピッチ。はっきり言ってキツイ。シンドイ。幾分ダルイ。 が、なぜか辛抱して読んでしまう。 こめかみの奥で行き場を失った土石流のように血管がドクドクと音を立てる。後頭部を内側から圧迫されるような...

走行距離

「リリーちゃんがナオキ君のこと大っ嫌いって言ってた?」年長組みの教室に、可愛らしい大声が響く。さっちゃん。スモックを軽やかなスキップと共に振り回しながら、満面の笑みでナオキ君に言い放った。あたしはナオ...

ディパーテッド

甘いだけのイケメン俳優ではなくなったディカプリオの登場である。息もつかせぬ心理戦のなかで見せる表情、仕草、体中からあふれるオーラのすべてが、今までとは一味も二味も違うのだ。 警察に潜入したマフィアの...

柴蜂養蜂 謹製「天然純粋・国産はちみつ」 物語1

愛情こめた手づくり製法 高純度、高濃度で滋養たっぷり 天然純粋はちみつをお届けします 今回は「彩の国」の自然のお花畑に咲く花の蜜をミツバチが天然ブレンドした花の香り高い濃厚な味わいの「百花蜜」のお届け...

不都合な真実

「あなたには観る義務がある」「今年最も恐ろしい映画」「あなたの一生を変えるはずだ」と、各誌が今までにないコメントを寄せている本作。 アメリカの元副大統領アル・ゴアが、地球温暖化によって引き起こされる...

vol.24:アデール・ルイーズ・ショウ日常のリアリティに息づくアート

移民と異文化、歴史とモダンが反りあうことなく、個々を十分に保つ街、サンフランシスコ。けれども、この街に存在するあらゆる混在は、「猥雑」ではなく「融合」という言葉のほうがしっくりとくるから不思議で...

勝負なし

高校生活3年間の「恋」戦線は3戦3敗1引き分け、と書いた。すでに「あれ?」と思われた向きもおありだろう。勘定が合わないものね。「1引き分け」の話である。もし獅子奮迅の働きぶりで、それでも戦いを分けたの...

オーロラ

踊りを禁じられた国に生まれたオーロラ姫には、天賦の踊りの才能が備わっていた。国の財政難を打破するため、王は政略結婚のための舞踏会を開くが…。 パリ・オペラ座の全面協力のもとで描かれるファ...

エコール

読んでから見るか、見てから読むか 小説の映画化は数々あれど、「あそこが違う。ここが変」とつい重箱のすみをつつきたくなります。ここで紹介するのは、重箱のすみが気にならない作品限定。あくまでも記者の目...

vol.23:島袋博幸ちゅら海を願うウミンチュ

沖縄本島中部にある宜野座村。観光地ではないが、沖縄独特のゆったりとした味わいのある場所だ。そんな宜野座村の海辺に漢那漁港がある。 島袋博幸さんは、そこで育った生粋のウミンチュである。十代のころから父親...

私のランボー

「またかよ」「節操のない!」の声があろうことは覚悟の上である。 相手によって自身の「本質的な何か」が変えられる、すなわち小さくはあっても、人生の一つの精神的分岐点と呼ぶべきを「恋」と規定するなら、これ...

暗いところで待ち合わせ

文庫だけでも三十万部を記録するベストセラーの、乙一(おついち)による同名タイトルの映画化作品が本作だ。失明して自分の世界に閉じこりがちなミチル(田中麗奈)と、職場での陰湿ないじめに辛い思いをするアキヒ...

vol.22:大塚まさじ旅をしながら心の風景を歌う

私が大好きなアーティストを紹介したい。 その人は「唄の旅」を続けている大塚まさじさん。1960年代後半に産声をあげた日本のフォークソングは、さまざまな変容を続けつつ、70年代若い人々に圧倒的な...

リヴィエラを撃て

時は1972〜1995年の長きにわたって背景となる。中国が文革から民主化へ路線をシフト。日・英・米の対中関係の利害と外交政策が絡む。同時期、英はアイルランド紛争に頭を抱える。 政治・経済の裏舞台で暗...

ペンギンさん

高校生の初恋全3戦のうちの2戦目の話である。 男子はニックネームを「ペンギンさん」といった。 いつもこう...胸を張って歩いている感じ、それがペンギンに似ていたような、それでいつしか「ペンギンさん」...

椿山課長の七日間

勤務先で突然死した椿山課長。やり残した仕事や愛する家族、未払いの住宅ローン等々への未練から、すんなりと死を受け入れることができない。天国と地獄の中間地点にある役所で、三日間だけ現世に戻ること請願した椿...

プラダを着た悪魔

「私と仕事と、どっちが大事?!」「家族と仕事と、どっちが大事?!」誰でも一度はこう言われたことがあるのではないか。もちろん、仕事とプライベートは本来、比べるべき性質のものではない。それは夫婦のように互...

トゥモロー・ワールド

いわゆるSF映画の近未来の様相といえば、発達したハイテク機器のオンパレードだった。空中の透明チューブの中を卵型の車が高速で行き交うので、交通渋滞はない。自宅の家電はすべてオートマチックで、食事作りや洗...