みんなで食べようブルークラブ


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カジュアルながらも落ち着いたレストラン

雨の合間に、時折日差しがちらりと見え隠れするある日、大好きな友達4人とともにメリーランド州の州都、軍兵学校の町としても有名なアナポリスまでドライブした。
通常なら車で1時間ほどのドライブも、ホリデーの前日ということもあり2時間以上もかかった。しかし、関係あるのかないのか、いつもなら週末は1時間以上待ちの、平日でも客で賑わう湾に面した隠れ家的レストランは貸し切り状態だった。ホリデー前日、悪いことばかりじゃない。
目的はメリーランドの名産、チェサピーク湾のブルークラブ。
日本で馴染みのある毛ガニではなくワタリガニの一種で、生のカニは、その名の通り青い色をしている。チェサピーク湾に面したアナポリスでブルークラブが食せるのだから本当に新鮮で、それを、バーカウンターでお酒を楽しむ地元の人々の横でほおばれる。


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チェサピーク湾に隣接しており、
ながめも最高!

さて、注文。まずは、カニのサイズを選ぶ。
日によってお店にあるカニのサイズも違うのだが、今回は当日のいちばん大きいサイズのXLを1ダース半(12個)注文。次に、ウエイトレスさんが茶色の紙をテーブルに敷いてくれる。そして、バケツと木づちと小さなナイフがテーブルに置かれたら準備オッケー。あとはカニを待つだけ……。
カニを待っている間に、まずメリーランドクラブスープをいただく。カニの身がいっぱい入ったスープでかなりの美味。体が芯から温まるので、寒い季節にはぴったり。
続いて今が旬の牡蠣もオーダー。もちろん生でいただきます。
そして、忘れちゃいけないのがハッシュパピー。とうもろこしの粉をひいたものをまるめて揚げた、ほんのり甘くてなつかしい味がする私の大好物のひとつ。
ビール片手にこれらをつまんでいると、いよいよカニが登場。加熱されたブルークラブは綺麗な赤色に変身しており、熱すぎて持つのも大変なところで足を全部はずす。そしてお腹の小さな部分(まえかけ)をはずし、甲羅を開く。綺麗にパカッと開くのが爽快。



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これからブルークラブを
おいしくいただきます


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おいしくいただかれてしまいました

日本で馴染みのあるカニに比べると大変小さく感じるが、カニミソも美味しい。食べられない部分を捨て、お腹の部分を手でふたつに割って、中の身をほじる。
さらに、木づちではさみの部分を叩いて身をとりだす。脚の部分はお好みで。上級者は見事なまでに綺麗に小さな脚から身を取り出している。


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木づち片手に仲間とカニをワイワイ

ブルークラブには「オールドベイ」と呼ばれたシーフード用のスパイスがたっぷりかかっているため、手はかなりべとべとになり、テーブルもかなりの汚れっぷりとなる(茶色の紙が敷かれたワケはここにある)。
そんなスパイスが利いているため、ハッシュパピーや皮ごと茹でられたコーンがお口直しになる。日本ではカニとトウモロコシの組み合わせなど見たこともないが、本当に絶妙な組み合わせである。

「日本のカニはお上品ないメージだけど、こうやってワイワイ皆で食べれるのはいいね」
日本とNYから遊びに来ていた友達3人を、ここでしか体験できない所に連れて行ってあげたかった、近所に住む友人と私たちに、友達から嬉しい言葉が。

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冬の到来を思わせる寒空とは対照的に「私達の生活するDC近郊ならでは」を皆で楽しむことができた、心が温かくなる、楽しい一日でありました。

P.S.
残ったカニは、我が家で綺麗に洗われ身をほぐされ、カニのみそ汁に変身。
お出汁の利いた大変美味しいおみそ汁になりました。