1年の中で最も気温が低く、積雪も多い2月の北海道。そんな凍えそうな寒さをものともせず、雪まつりや、氷濤まつりなどがあちらこちらで開催されている。
年々、ストーブの効いた暖かい家の中で過ごすことが多くなった我が家だが、今年はもっと冬を楽しまなくちゃ!と、一大イベント「ワカサギ釣り」を敢行。初体験だ。
極寒の氷上で、ドリルで氷に穴を開け、かじかんだ手で竿を持ち続けて・・・とかなりサバイバルな状況の中でのレクリエーションというイメージをもっていたのだが、最近のワカサギ釣り事情はそうではないようで。
暖房完備の、ビニールハウスの様な個室が用意されているから、防寒なんてさほど必要ない。(もちろん設備が整った釣り場ばかりではないが。)
ハウスには折りたたみ椅子も用意され、竿をたらす穴も開いている。
既に早朝からワカサギ釣りを楽しんでいる地元のおじさんたちに、遅れをとった感もあるが、まずは受付でもらった餌(赤虫)を釣り針につけるのに四苦八苦。しかけが完了したらこっちのもの。氷に開けられた直径15cmほどのまん丸い穴の中に針をおろす。
「そちらの穴は釣れていますか?」
おじさんや、他のファミリーたちと、逐一情報を交換しあう。なんともフレンドリーなのだ。同じ氷上で釣る者達はもはや仲間なのだ。
私は約2時間の漁で3匹という漁獲高に満足。
途中、見学に来たツアー客に、ワカサギが泳ぐバケツを持つ私は人気者。
ちなみに早朝組のおじさんたちは、この日漁獲高ゼロのご様子。
今年は暖冬でなかなか湖に氷がはらず、ワカサギ釣り場の解禁が例年より、1?2週間ほど遅れたそう。ワカサギ釣りは、もともと年に1ヶ月ちょっとの期間しか楽しむことのできないレクリエーションだけに今年の体験は貴重だ。私はこの1日で雪国の冬をかなり満喫できた!
もちろん釣上げた獲物は、美味しくいただくというのがその釣り場の掟であったため、隣接する温泉のレストランで「わかさぎの唐揚げ」にしてもらっていただいた。天プラではなく唐揚げなのだ。
レモンを絞っただけの、素材の味は、新鮮そのもの。人差し指サイズの小さなお魚は、氷の下で元気に泳ぎまわっていたとみえ、引き締まった身はジューシーで甘い。
自分で釣ったワカサギに愛情が湧いてしまい、少々いただくのがかわいそうにもなったのだが、美味しい旬をありがとう。
湖の恵みに感謝。