サウナを楽しむためのお買い物――夢のサウナ目指して修行を積む

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サウナ美容セットコーナーもございます
「サウナ、どうですか?」
フィンランド人の家を訪ねると、大抵こういうお誘いを受ける。

各家庭、あるいは各アパートには大抵個別サウナあるいは共用サウナが付いている。さすがは、サウナ発祥の国フィンランド。フィンランド人にとってサウナとは?
「ぼーっとするところ」
「嫌なことすべてを汗と一緒に流し、リラックスできる」
「昔は商談の場だったり、政治討論の場だったりしたけれど、今は女性の政治家が多いので、そういうこともなくなったなあ」
サウナについて語るフィンランド人は、うっとり別世界の様相。

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ほとりに佇む夢のサウナ小屋
温泉の国・日本出身者としては、サウナに親近感を覚える。何事もまずは道具から、ということでホームセンターへサウナグッズを買いに出かけた。サウナに必須の道具は以下の通り。
・ヴィヒタと呼ばれる白樺の葉つき小枝(ただし、これは葉っぱが落ちて汚れるので、共用サウナでは使用禁止になっていることも)
・サウナ用あかすり
・サウナ用パック(女性のみ)
・サウナ用枕とサウナ椅子
・普通のお風呂セット(シャンプーとか石鹸とか)
そして風呂上がりのビールと、なぜかソーセージ(ここ、ソーセージじゃなきゃだめなんだそうだ)。

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中は……おなじみのサウナですね
すべての道具を抱えて、いざ共同サウナへ(共同サウナなので、ヴィヒタはなし)。温泉の要領でさっと服を脱いだら、まずはシャワーで体の汚れを落とす。そしてサウナへゴー! フィンランド人の理想のサウナ温度は80〜90度前後。温度が下がってきたら、石に水をざっぷりかけて、熱を放出させる。この時、シュワーッと楽しい音がするので、子供たちは水かけが大好きだ。温泉の国の住人も水かけを楽しんでしまおう。熱いのが好きな人は、高い段に座って熱気を楽しむ。一人の世界で瞑想するのもよし。同じアパートの人たちと世間話するのもよし。さっきまでだらだら汗を流しながら一人“哲学”していたフィンランド人が、サウナから出たとたん、携帯電話を取りだす姿もなかなか興味深い(さすがIT大国)。

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サウナを飛び出せばそこは湖!

共用サウナでは、いろいろとマナーがある。本当は、ルールなしに思いっきりサウナ生活を楽しみたい。フィンランド人にとって最高のサウナは、湖のほとりにあるサウナ小屋だそうだ。サウナでしっかり温まったら、湖に飛び込む!

温泉の国の住人も、フィンランド人の夢のサウナ目指して、自宅サウナで修行を積もう。