バーといっても、店によって雰囲気は千差万別。薄暗い照明に静かなお店や、ソファがあるラウンジ風、軽く一杯の立ち飲みスタイルなどなどなど。そんな中、長いつきあいの友人と一緒に飲みに行くなら、楽しい会話ができるカジュアルなバーがいい。マスターやスタッフはもちろん、お客さんまで一緒になって作っている楽しい空間から、元気をもらうのだ。
今日は女性の友人と食事の後に「ショットバー リベロ」に向かった。五反田の有楽街をぬけたところにある、隠れ家的なバーだ。15坪ほどの店内にL字型のカウンターがあり、背後には8人くらい座れるテーブルがある。
さて、1杯目。ビールのサーバーが2本出ているのが見えたので聞いてみると、スーパードライとバスペールエールとのこと。バスの生は久しぶりだったのでさっそく頼む。
グラスのサイズを聞かれたが、当然パイントだ。1パイントは560ccで、中〜大ジョッキ程度となる。ほかに、ハーフパイントや3分の1パイント用のグラスを用意しているところもある。ちなみに外国のビールはきりきりに冷やさなくてもおいしく飲めるものが多い。パイントを頼んでゆっくり飲んでも問題なし。
友人は女性なのであまりお酒に詳しくない。いつもなら私がチョイスするのだが、ここはマスターに任せよう。
女性の要望は「フルーツっぽいけど、デザートっぽいカクテル。アルコールは強めで」。
マスターのNOBUさんのチョイスはフローズンカクテル。
カクテルの材料と氷をブレンダー(ミキサー)に入れて混ぜるとシャーベット状になる。この手法でつくったカクテルはフローズンカクテルと呼ばれる。有名どころでは作家・ヘミングウェイが好きだったフローズン・ダイキリがある。
このフローズンカクテル、意外と難しい。氷を入れすぎると味が薄まってしまうし、少ないとべちょべちょになりシャーベット状ではなくなってしまう。気温や氷のでき具合、材料となるお酒の温度、組み合わせによって分量を変えなければならい。しかも、頼んでいるのはオーソドックスなカクテルではなく、フルーツを使った即興だ。これは、経験とセンスが要求される。
NOBUさんが手慣れた手つきで材料をブレンダーに入れる。使ったお酒はバカルディラム、ミドリ。それにフレッシュなキウイとオレンジジュース、レモンを加える。ミドリはメロン味のリキュール。フルーツやお酒の味をわかったブレンドだ。
女性が美味しいと喜んでいるので、味見させてもらった。キウイの味と並ぶくらいメロンの雰囲気があるが、甘ったるさは抑えられている。オレンジジュースのおかげだ。ラムはフルーツと相性がよく、アルコール度数を確保しつつも、デザートのようなカクテルに仕上がっている。さすが。
このようにバーテンダーにお酒の好みや気分などを伝えて頼むことは決して不調法ではない。常連でなくとも、バーに慣れていない人でもいい。女性が直接頼めないなら、好みを聞いて伝えてあげよう。もちろん、男性のオーダーだって問題なし。
とはいえ、男性が女性のオーダーを頼むときに「口当たりがよくて、すごく(アルコールが)強いやつ」とするのは格好が悪い。スマートなバーテンダーなら、そんなオーダーには、うなづいても普通の強さのカクテルを作って出す。
NOBUさんいわく、女性がパウダールームに行っている間などに、男性が勝手に味見して「強くないじゃないか!」というトラブルもあるそうだが、そんなやつはもう出入り禁止でいいだろう。
さて、次のオーダーは…
【Shot Bar Libero】
〒150-0031
東京都品川区東五反田1-18-6第二ベネテックビル3F
TEL:03-6694-5853
URL:http://www.libero.bz/