初雪のハツはどんなハツ?

今日は10月1日。ついこの間までお正月かと思っていたら、あっという間に10月。今年も余すところ3カ月である。みなさまどうぞ良いお年をお迎えください。

さて、先日、富士山にて「初雪」が観測された。そう、もう間もなく雪のシーズン。筆者がJR東日本にて少し仕事をしていた際、ガーラ湯沢スキー場に雪が降らず積もらずで、開業予定日が毎日毎日ずれ込んでいったことを思い出した。地球温暖化が叫ばれる昨今、今年の冬はちゃんと“降るところには降る”となるのだろうか。

ところで、この「初雪」というもの、いったいなにをもって“初”とするのだろうか。「今年初」であれば、2月などにも雪は降っている。ひねって「今年度初」としても、富士山は7月でも降雪を観測するときがあるし……。明確な定義はないのだろうか?


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初雪の写真なんてどうすりゃいいのよ、
ということで「初雪カズラ」の写真

答えは、「定義、あります」。気象庁の定義する「初雪」とは、『ある地点にて、その年の最高気温を計測した後に降った雪』。たとえば東京都渋谷区にて今夏最高35度を計測したとして、その後に降った雪を初雪という。

……と、これつまり「夏を越えて以降に降った雪」とほぼ同義なのだが、渋谷で11月に初雪観測→12月に異常気象で36度を計測……なんてことが万が一起こった場合は矛盾が生じてくる。漫画『ドカベン』では夏の甲子園の決勝で雪が降ったことがあり、残暑が続けば初雪とは言えない可能性も出てくる。どうでもいい例えですが(笑)。

そんなわけで、気象庁としてはもうひとつ「初雪」の定義がある。『10月〜3月の間に初めて降った雪、もしくはみぞれ』。現在、気象庁のホームページにはこちらの定義が示されている。ただ、それだけだと例年9月の富士山の初雪が対象外となってしまうので、こちらには前者の定義を適用しているわけだ。