残暑厳しい折、火照る身体に冷たい食べ物、飲み物を入れたくなるのは当然のこと。当コーナーに登場したお店で冷たい夏メニューを食べただ後、前回登場の“桜丘の氷屋”さんでかき氷をデザートに……なんて楽しい想像をしてしまうが、あまり冷たい物ばかりに飛びついてしまうと、返って夏バテしてしまうもの。やはりカーッと汗が出る食事もせにゃあということで、今回は韓国料理店へ行ってみよう。
『カンティプール』や『NALU』など、当コーナーに登場いただいた店が多数建ち並ぶ“桜丘お食事アベニュー(勝手に命名)”。こちらにて開店9年のキャリアを誇る人気韓国料理店『韓国食堂 トォンデジ』、こちらで熱い物をいただきますか。
「いらっしゃいませ! 熱い物だけじゃなく冷麺なども美味しいですけれども(笑)、よくぞお越しいただきました。ではさっそくジャーッとこちら、いきましょうか」
迎えてくれたのは店長の松澤貴志さん。その手にはさっそくトォンデジ名物のサムギョプサルの姿が。こちら、ドーンとインパクトのある長さのブタの三段腹を鉄板で焼き、サンチュなどに挟んで食べる料理。ハサミで一口大にカットされた豚肉をエゴマの葉や一緒に鉄板で焼かれたニンニク、特製の味噌などと一緒にサンチュに巻き、パクっ。
おおっ、ニンニクと味噌がスパイシー、そしてビタミン豊富な豚肉のパワーで、一気に夏バテなど解消してしまいそうです。
テーブル席のみの店内は夕食時はいつも大賑わい。それぞれのテーブルではサムギョプサルだけではなく、炭火焼肉の七輪やチヂミなどの一品料理を囲んでと、とても幅広い。その厨房を一手に引き受けているのが松澤さん。
「今の時期は……今日のランチで厨房の温度計を観たら44度(笑)。外の方が涼しかったりしますね」
44度!? 松澤さんもご自分の料理を食べて夏バテを防いでくださいませ(笑)。
それではこんなのオススメですよ、そう持ってきていただいたのはおなじみネギチヂミ、そしてチュクミポクムという逸品(どんなものかは下をご注目)。おいしくいただいていると松澤さん、おもむろに「自分の分も作ってみたんですが……」とチュクミポクムをパクリ。
「もちろん出す前に味見はしているのですが、厨房ではなく席に付いてであるとか、お客さんが食べるつもりでたまには食べてみないとわからないこともありますからね……あら、これちょっと濃いな(笑)。ちょっと改良します」
なるほど、この試みが人気店の味を支えるのですね。
暑い夏の終わりはもうすぐ。ラストを乗り切るべく、スタミナの付くおいしい料理を作り出す“アツい気持ち”を持つ料理人の店には人が溢れている……
「あ、こちらはいまオススメの生マッコリです」
……え、あっ、いただきまーす!
Q・あなたにとって桜丘とは?
「商売させていただいていますし、一緒に発展をしていきたいと思います」
夜はギッチリ満員となるのが普通の店内。テーブルの距離も近いので、自然とワイワイ食事が楽しめます
お手元のメニューだけでなく、黒板メニューには思わぬオススメが書かれていることも。宴会プランもオトクですよ
さあ食いますよ。まずは来ましたサムギョプサル(1300円)。ドーンと出てくるブタさんにまず目を奪われ、ジャーッと焼けていく音まで美味しい名物料理。一緒に焼いたニンニクやエゴマの葉、それにオーダーしておいたキムチも巻いたりしたら最高!
続きましてチュクミポクル(1180円)……聞き慣れない料理ですが、イイダコと大豆もやしの韓国風和え物でございます。コクのある辛味ダレに大豆もやしの甘さ、そしてイイダコの歯応えがベストマッチ!
こちらは韓国料理の定番、チヂミのシリーズからネギチヂミ(880円)が登場。外はカリッ、中はモチッ、そしてネギがシャキシャキッ。食感も味も嬉しい逸品ですよ
お酒は韓国の料理と言えばのマッコリ、いかがですか。こちらの生マッコリ(1280円)、サッパリとした後味が最高……なので、飲み過ぎにはくれぐれもご用心。ツーッと吸い込みよくいっちゃいますからね
【今回の桜な人々】
韓国食堂 トォンデジ
松澤 貴志さん
〒150-0031
東京都渋谷区桜丘町16-7(マップ)
ホームページ(ぐるなび)
http://ameblo.jp/shibuya-328/