本能で選んでみる!

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「太陽と月」「天と地」「男性と女性」「息を吸う息を吐く」「手を上げる手を下げる」など、森羅万象、宇宙のあらゆるものを陰と陽という二つの氣の観点で考えてみる。
そう、"どちらかがあるから、どちらかもある"。だから、ひとつでは存在し得ない。
よく、悪いこともあれば良いことも同じくらいあるよね! なんて言うけれど、きっとこの『陰陽』の思想からきているのでしょう。
陰と陽、二つの氣が調和していると自然の秩序が保たれるとされています。マクロビオティックはこの『陰陽』の調和を大切にしていて、例えば調理をするのに、季節、土地、性別、体調、選ぶ食材などから、食事をする人のバランスをとる調理ができるのです!
どういう事? なんて声が聞こえてきそうですが……。
暑い時に、火でぐつぐつ炊いたものはあまり食べたくならないですし、冬によーく冷えたおかずがテーブルに出てきたら、がっかりしますよね。
本能的にバランスがとれるものを、ちゃーんと体が欲しています。
これからの夏野菜は暑く陽が強く照っているからこそできて、ジューシーで体をクールダウンさせてくれる自然からの贈り物。でも、せっかくの作物を夏なのにオーブンで焼きしめてしまったら、体を冷やしてくれるのに水の泡。だいたい暑いのにオーブン使うって?……余計に暑い。体はきちんと感じていますし、本能だって嫌がってますよね。調理方法も自然と調和するのにどのようにしたら良いかを考えてみる。

tomoka20130621_02.jpg昔はスイカに塩をかけて食べたんだよと、おじいちゃんやおばあちゃんから聞いたかもしれません。これはとっても理にかなっていて、93%が水分と言われカリウムたっぷりの陰性のスイカは、体をクールダウンさせ利尿作用もある。そこにナトリウムの陽性の塩をかけ、バランスをとる。これは本能で生きてきた時代の知恵。今の時代は情報だらけでカロリーとか成分とか数字的にとらわれすぎ。体の声を聞けば、何が今必要なのか分かります。

なんとなく陰陽を感じてみたいなら、この季節にピッタリなのが梅。
もともと陰性の緑色した実が熟して黄色く変化していきます。どんな樹木もそうですね。
梅干しはそこに、塩・時間・漬ける(圧がかかる)がプラスされ陰が陽に転じます。長年漬ける(三年以上)ことにより薬効が期待できる食品となります。
今年は食物の意味を感じ、梅を漬けてみるのもいいかもしれませんね。
tomoka20130621_03.jpg毎年漬けると自然と三年目ができるので、上質なお塩と梅で手仕事を楽しんでみませんか?
私も、すぐに食べたいですよ!もちろん♪

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