夫婦ふたりの旅の途中で嵐に遭い、清子(42歳)と隆は無人島に漂着。
若い男23人に、女は清子ただひとりという奇妙な共同生活が始まった――
争いを避け、島に安住しようとする男子たち。
一方、本能にしたがい、何があろうと脱出しようと決意する女・清子。
『どんな手段を使っても生き抜くアラフォー女vs現状維持で満足する23 人の草食男子たち』という現代社会の縮図=『東京島』で、いったい何が起こるのか!?
桐野夏生原作、過酷ながらも、どこかユーモアの漂う人間ドラマを描くのこの夏の話題作。
時代を生きぬく現代人たちに清子の台詞を贈りたい。
何がハッピーエンドかは、自分で決めるわ――
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8月28日からいよいよ公開となる映画『東京島』。3日行なわれた完成披露試写会では、会場の恵比寿ガーデンプレイスに一夜限りの“東京島”も出現。
さらにイベントに参加したのは……全員書きますよ、
木村多江、窪塚洋介、福士誠治、鶴見辰吾、柄本佑、木村了、染谷将太、山口龍人、南好洋、結城貴史、清水優、阿部亮平、テイ龍進、松川貴弘、保科光志、藤川俊生、塩見大貴、中村無何有の俳優陣と、篠崎誠監督のなんと総勢19人。
ひとりずつ撮影してみやがれと言わんばかりのカメラマン泣かせのイベント……いやいや、その挑戦を受けて立って、私は全員撮影してきたぞ、すごいだろ!……というのがいちばん上の写真です、はい(笑)。
さて、まずは18人の野郎どもを従えた木村が、「『東京島』という島に来たつもりで、観光気分で楽しんでいってください」との挨拶からスタート。
夫婦ふたりの旅だというのに嵐で無人島に行き着いてしまうという、 “日本一不幸が似合う女優・木村多江”のハマりキャスティングな清子役。だってそこまでの不幸、あまりないでしょ。嵐にあって無人島だよ、無人島(笑)。
それはともかく、劇中では不幸を寄せ付けぬようにたくましく生きておりまして……
「撮影中は本当に過酷で、毎日岩場をロープやハシゴで登っていたので、毎日、足がつっていました。
清子のように、みんながいるのにどんどん孤独な気分になっていて、いつのまにか部屋にいるヤモリや虫に話しかけるようになっていました(笑)」
おおお、後半のほうが木村多江らしい(笑)。でももちろん注目は前半ですね。
劇中では23人の野郎どもが全員揃って全裸になるシーンが登場。それについてのコメントは……おなじみ窪塚洋介。全裸とか、そういう非日常なシーンが似合う……そういうことは言っちゃいけませんか。いけませんね。
「(全裸のシーンは)あれ、フルCGです。ポリゴンです(笑)」
この発言に食いついたのは福士誠治で、
「もちろんフルCGです(笑)」
そんなバカな(笑)。
「そうそう、木村さんはこう見えて男っぽいところがあって、本当は“付いて”いるんじゃないかと思いました」(窪塚)
……CGかどうかと、本当に木村さんに“付いて”いるかどうかはどうか劇場でご確認を。まあ木村さんのそんなシーンはありませんが(笑)。
盛り上がってのイベント後半では、木村が野郎どもに特製スタミナ料理として焼き鳥“風”なものを大盤振る舞い料理。
実は私を含むプレス陣にはどんなシロモノか伝わっており、だ、大丈夫なのかぁ〜と心の中で叫んでおり(笑)、鶴見辰吾に至っては「おいしいですよ、食べてみますか?」とお客さんにも振る舞ってしまったが……、お客さんも口にした後で判明した正体は、なんとシマヘビ(!)の串焼き!
ちょっとヒキ気味な男性陣を横目に木村は「映画で清子がヘビを捕まえて料理するシーンがあるので、ぜひ観てください」と笑顔で種明かし。ちなみに今回出されたものは、もちろん実際に食べられるもの。興味がある方はぜひご提供のこちらを→『蛇善』。
本編のサバイバルな内容とはまったく違った、ゆるーい感じ(笑)のお披露目となった今回。しかしラストは、巨大なヤシの実のくす玉にてドーンをヒットを祈願。会場からは大きな拍手が上がったのでした。
原作:桐野夏生(新潮社刊)
監督:篠崎誠
脚本:相沢友子
出演:木村多江/窪塚洋介/福士誠治/柄本佑/木村了/染谷将太
配給:ギャガ
特別協力:エルメス
公開:8月18日、シネスイッチ銀座ほかにて全国ロードショー
公式サイト:http://tokyo-jima.gaga.ne.jp/
シネマピア:http://asobist.samplej.net/entame/cinemapia/0214.php
(C)2010「東京島」フィルムパートナーズ