イタリア半島とバルカン半島に挟まれた、地中海はアドリア海に面した共和制国家の“クロアチア”。ここクロアチアは、「アドリア海の秘宝」と呼ばれる海岸線と、豊かな自然や温泉にも恵まれた山間部の両方を擁した国。階段状に並んだ16の湖が美しい景観を作り出した“プリトヴィツェ湖群国立公園”は、世界遺産の地としても有名。トリュフやプロシュート、海産物の数々に、豊かな土壌が産み出したワインなどの食材も欠かせない魅力。つまりクロアチアは、美しい自然と美味しい食材の宝庫というわけだ。
足を運んだ「クロアチア・クリスマス・ナイト」は、“クロアチアを丸ごと体感できる”、毎年12月に開催しているイベント。嬉しいのが、クロアチアに興味関心を示す人たちなら“無料”で参加出来ること。ただし、今回も300名限定だったように、参加するためには、厳しい抽選という壁を乗り越えねばならない。でも、その高いハードルを超えてでも足を運びたいのが、このイベント。12月9日に、リストラッツィオーネ レ・ジーア 六本木で開かれたこの日のパーティの切符を手に出来た人たち、本当にラッキーでしたね。
「クロアチアを丸ごと体感していただけるイベント。クロアチアの文化やグルメ、美しい映像などを楽しんでください」という言葉通り、お洒落な会場内へ一歩踏み入れたとたん、そこにはすでにヨーロッパの文化の香りが。ドリンクカウンターには、クロアチアから取り寄せたワインの数々と、赤ワインを使ったサングリアをたくさん用意。
ビュッフェ・コーナーには、ローストビーフやシーフード料理、チーズの匂いも芳しいピザやパスタなどなど、クロアチアのレストランがそのまま移動してきたような豪華なメニューが数多く並び、大勢の人たちの舌を満足させていた。
会場に足を運んだ人たちの年齢層も本当に幅広く、クロアチアに興味を抱く20〜30代のカップルや仕事を通してクロアチアの文化に魅了された40〜50代の方を中心に、小さな子供を連れて家族で足を運んだ人たちや、故郷に想いを馳せる日本在住のクロアチアの方々までと、本当に世代を超えていろんな人たちが場内を彩っていた。
クリスマス・ナンバーを軸に、終始ピアノの弾き語り演奏が流れていた場内。会場の中心に大きなクリスマス・ツリーが鎮座していれば、場内に設置されたすべての丸テーブルにも小さなクリスマス・ツリーを設置。さらに、場内各所に設置された巨大なスクリーンやいくつものモニター画面にはクロアチアの四季折々の風景を映し出し、訪れた人たちを、しばし現実を忘れ心地好い夢のひとときへ導いていたのも、このイベントに触れた人たちにとっては嬉しい演出。場内ではサンタさんも、訪れた人たちを笑顔で迎え入れてましたからね。
パーティというのは、現実から離れた夢を与えてくれる空間。一歩、会場へ足を踏み入れたとたん、クロアチアへトラベルした気分にさせてくれたのが嬉しいじゃない。
この日のイベント。グルメや映像を通してクロアチアの魅力を味わってもらうのは、もちろん。「文化に触れてもらう」という強い意識もあったことから、いくつかのSHOW的な演出も加えていた。
クロアチア国家を筆頭に、欧州の香り抱えた民族音楽を奏でゆくRockamencoのステージが描き出した、会場中の人たちの身体を揺らした熱狂的なライブ。
さらに、パーティのクライマックスを彩るシンガーとして、来年、クロアチアでコンサートを行うことも決定したNOEさんが登場。
この日の1曲目には、NOEさんの最新作となったミニ・アルバムの中から、タイトル曲にもなった『MY WAY』を披露。躍動的かつ疾走性を持ったガーリーロック・ナンバーというキャッチーさもあり、会場にいた人たちの拳を頭上に上げさせゆく熱狂の風景も作りあげていた。
2曲目には、来年クロアチアでステージ・コラボレートも予定。互いに日本/クロアチアの架け橋となるべく交流を描くことが決定したクロアチアの人気シンガーELLA DVORNIKの人気ナンバー『VRATI ME SVE』を、NOEさんがクロアチア語でカバー。こちらもガーリーロック・ナンバーというキャッチーさもあり、場内の人たちの感情をしっかりヒートアップさせていた。
2014年には、NOEとELLA DVORNIKのコラボレートや、互いに、歌を通した日本/クロアチアの交流を担う活動を行なうことが決定しているだけに、この日のNOEさんのライブを通し、未来の展開が楽しみになってきた。
他にも、この日はクロアチアにちなんだ数多くの商品をプレゼントする抽選会も実施。最後に、この日のパーティを彩った司会者や出演者、関係者などが壇上に上がり、会場を彩った人たちと一緒に『ジングルベル』を唄いながらひと足早いクリスマス気分を味わったりと、日本
に居ながらにして文化やグルメはもちろん、しっかりとクロアチアの空気を味わえたイベントだった。
この「クロアチア・クリスマス・ナイト」は、毎年開催。他にも、日本にいながらにしてクロアチアの香りに触れる機会はいろいろ用意されることだろうから、これからもクロアチア関係のイベントはもちろん、クロアチアという国自体にも、ぜひ興味関心を示していただけたら幸いだ。
クロアチア政府観光局:www.croatia.jp
クロアチアビジネスセンター:www.japan-croatia.org/
文:長澤智典 撮影:永澤真奈