藤棚の下で会いましょう――かしみん焼きと生レバー


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梶本家の藤棚

2月に大阪から沖縄に引っ越したMちゃんが、GWを利用して大阪に里帰りする。
Mちゃんは去年の「しまなみ海道縦走」で知り合った自転車仲間。
私はGW前に、千葉から大阪に引っ越したばかり。これはチャンス! 地元大阪の自転車仲間のSちゃんと三人で再会の計画。
電車で和泉砂川駅まで来たMちゃんを私が徒歩で迎えに出て、泉南地域で有名な「梶本家の藤まつり」会場へ。もともと個人宅だが、立派な藤棚があり、花ざかりのころ一般に公開している。この日は最終日で、おじさんたちが花房をばさばさ切っていた。おばさんたちが花房を青いカゴに集めている。

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中庭には小さな藤と、しだれ桜

切った花房は「ご自由にお持ちください」と張り紙が。Mちゃんとふたりで、切り落としたばかりのきれいな花房を拾っていたら、
「それね、ちゃんと全部集めて重さを量ってからみんなに配っているから、カゴに戻して」
とおばちゃんに注意されてしまった。え?っ、せっかくきれいな房ばかり選んだのに?、と手放すのをためらっていると、とうとう、「ええからそのまま持っていき」と言ってくれた。やった?、粘り勝ち!
私がMちゃんを指して「はるばる沖縄から来たんです」と言ったら、「まあ、そんなに遠くから?」、「ご旅行で?」なら、もっと持って行きなさい、とおばちゃんたちの態度が軟化する。

迎えに来てくれたSちゃんの車で出発。途中でSちゃんの友人Cちゃんを拾って、岸和田市へ。
目当ては「かしみん焼き」と生レバー。
もと焼鳥屋さんの『鶏美』は、「知る人ぞ知る」美味しいお店。とろんと甘みがある生レバー。ごま油と塩で食べる。


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かしみん焼き。かしわとミンチで、かしみん焼き


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レバ刺しはゴマ油派が増えた昨今

さて、かしみん焼きとは何か?
これは「モダン焼き」の仲間で、クレープ状に薄く焼いた生地にカシワ肉(鶏肉)と脂肉のミンチを載せて焼いたもの。
かしわ+ミンチ=かしみん焼き。
これがくせになる美味しさ。
初めて出会った鶏肉の部位や種類。
「ずり(砂肝)」や、珍しい「せぎも(背肝)」。「せせり(のど)」は柔らかくて、「ひね(歳取った鶏)」はこりこりしている。
鶏肉って奥が深い。
同じ美味しさを味わうと、親しさも深まる。


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泉州名物「時雨餅」
(村雨とも)

食後は、泉州名物の和菓子「時雨餅」の美味しい店をSちゃんに教えてもらった。しっとりしていて上品な甘さ。お土産に買う。

海に面した公園で、ソフトクリームをなめながら楽しくおしゃべり。懐かしい友達と、新しい友達。
初夏の出会いに感謝。