空中ブランコ

出たよ、出たよ。待望の「伊良部先生シリーズ」第2弾!

Book1stの店頭で偶然みつけた時は、小躍りして喜んじゃったけど、見事に期待に沿った、これはもう傑作!

平成15年から16年の年頭までにオール読み物に掲載された5編を編んだ、第1弾の「イン・ザ・プール」に勝るとも劣らない、最初から最後まで抱腹絶倒の短編集。

鬱々してないで読んでごらんなさいませな。ぶッと吹き出したり、ゲラゲラしたりしているうちに、くだらない憂鬱なんてバカバカしくなる。大概のことは「どってことない」ことと思えてくるからさ。

「伊良部総合病院」の地下の「神経科」。ほんと、こんな神経科の先生がいたら、どんなにいいかね?
具合が悪くなくても行っちゃうな〜
ビタミン注射打ってもらっちゃう。皮下に沈む注射針の先をギラギラしたお目目で見つめる伊良部先生の顔をまじまじ見たい!
胸の谷間が丸見えのナース。パチンコ玉持って行って、谷間にほりこんじゃう。
仏頂面で無愛想な彼女のこと、「キャーッ!つめた〜い!!」とか、わらかしちゃいたい!

そうだなー、いうなれば病める現代の「大人の童話」ってとこだな〜
なんて理屈もいらない!いらない!!

マジ、オススメの一冊。
いや「イン・ザ・プール」未読の向きには、オススメの2冊!!!


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作者名:奥田 英朗
ジャンル:小説
出版:文春文庫

空中ブランコ
イン・ザ・プール