年始めに買いたい、ウンがつくスイーツ

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レジェス・マゴスの日が近づくと、
子供たちは三賢人に手紙を渡す
日本から遊びに来てくれた両親とともに年明けに向かったバルセロナ。カウディ建築やピカソ美術館などいつでも見どころたくさんのバルセロナながら、「この時期ならではの見どころ」として見物を心待ちにしていたのが、“ラ・カバルガータ”(仮装パレード)でした。

日本ではあまり知られていないですが、スペインでは1月6日のレジェス・マゴスの日(主顕節)はクリスマスや復活祭に並ぶ3大祝日のひとつ。ほとんどの町で、らくだに乗ったり、おもちゃをかついだ三賢人が、子供たちにお菓子や贈り物をばらまきながら通りを廻るパレード、“ラ・カバルガータ(La Cabalgata)”が行われます。この日はキリストの誕生を祝って東のほうから賢人が三つの贈り物を携えて訪問したことに由来し、子どもにプレゼントが渡される日ということで、子供たちがいちばん楽しみにしている日でもあります。

バルセロナのカバルガータは、三賢人はもちろん動物や妖精、大きな花や馬などの仮装行列が3時間ほど続き、実に見ごたえがありました。中でも印象的だったのが山車から沿道の子供たちに放り投げられる飴! テレビで見たことはあったけど、あれってほんとに飴を投げるんですね。空から降ってくる飴を受け取る子供たちはなんとも楽しそうでした。ちなみにカバルガータの夜にばら撒かれる飴の総量は、一都市だけでも数十トンに上るのだとか。さすがスペイン、楽しみ方が豪快です。

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巨大キリンが登場したこの後に、
神性の象徴“バルタザール”も登場
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カタルーニャ広場より。
夜間でありながら、子供たちでいっぱい
そして、この時期のバルセロナ(カタルーニャ地方)の風物詩にウンチ人形(!)「カガネル」があります。幸運と繁栄をもたらす人形なのだとか。如何して人形にウンチをさせるのかと上品な(?)私などは覗ってしまいますが、「大便⇒土地が肥える⇒豊穣と繁栄」という方程式。カタルーニャ地方で18世紀から伝わる風習なんだそう。

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噂のウンチくん人形カガネル。
ほんと、誰にでもウンチさせちゃうんですねー
今回筆者が買いたかったものは、カガネルつながりで発売されていると聞いた「ウン(運)チ・スイーツ」。残念ながら今回は見つけられなかったのですが、ニュースで見た限りでは半割れのドーナツのような、かりんとうのような、まさに色も形もまさにウンチを表したものでした。ウンチスイーツ、ぜひ味わってみたかったです。でも、よくよく考えると買っても(想像力に邪魔されて)食べられなかったかも、です。はい。ウンチスイーツに与からずとも、みなさんにとっての2012年が『運』に溢れたものでありますようにと祈りながら……。本年もどうぞよろしくお願いいたします!