楽隊の奏でるリズムにノリノリこの間、知り合いの日系ブラジル人がこのイベントのことを教えてくれた。
それは「ブラジル・フェスティバル2010」。
よく晴れた9月5日の日曜日、ミャンマー人の夫と見物に出かけた。原宿駅に着いたはいいが、代々木公園ってどっちだっけ? 「あの人の後についていけばいいよ!」と近くのカップルを指す夫。見ると女性の方は、鮮やかな黄色と緑のタンクトップを着たブラジル美女。こりゃ、わかりやすい。
会場前では、ブラジル人のための日本の観光・生活ガイドを配っていた。なるほど、在日者数の多さがうかがえる。
場内に入ってステージを見ると、ちょうどサンバのショーが終わってしまったところ。うう、残念。しからばと、空腹の夫と私は屋台ブースに走った。
食べに食べたり、飲みに飲んだりブラジル料理! 私が特に気に入ったのはチーズを使った料理だ。看板をみると、ヨーロッパからのブラジル移民がもたらしたそうで……そうか、移民は日本だけじゃなくいろんなとこから来てたんだよね。と、感慨に浸る。
手回しハンドルでサトウキビを絞る
パステル(肉入りチーズ揚げ)(上)
ソーセージ(肉汁たっぷり)(下左)
ヒゾーリス(もちもちコロッケ)(下右)ブラジルビールも当然飲んだ。暑い中でウマさ倍増、もちろん料理に良く合った。さらにサトウキビのジュースも発見! わあ、珍しい! おいしそう! と感動。なのに夫は「これミャンマーにもあるよ」と冷静。でも飲みたくって、買う。夫にも勧めると、「懐かしい味?」だって。
ほかにもフルーツがたくさん乗ったカキ氷「ハスパジーニャ」も食べたかったが、長い行列にあきらめてしまった。
ピラニアの置物とサソリ、クモのインテリア。
魔除けになりそう!
ブラジルカラーの“帽子日傘”また、雑貨の屋台ではピラニアの置物やサソリのキーホルダーを発見。黄色と緑の、帽子のようにかぶる日傘も目を引いた。場内は日傘がさせないほど混雑していたので、かぶっている人が結構いた。
と、ステージのほうからシルビオ・アナスタシオ氏の歌声が流れてきた。あれです、2002年ワールドカップの時に流行った曲!
ラモス氏熱唱!?誘われるようにしてステージ前に着くと、まもなくラモス瑠偉氏が登場! 夫は大喜びだ。「元ブラジル人です!」とラモス氏は明るい。「今日は日本人もたくさん来てくれてうれしいね!」。そして、氏の次の一言が印象的だった。「……日本での生活も大変で、ブラジル人も帰った人残った人色々いるけど、がんばっていく力がある。だから、日本人もたいへんかもしれないけど、がんばってほしい…」およそこんな言葉だった。
スピーチを聞きながら、この人はまさに日本とブラジルの架け橋だ、日本とブラジルとの出会いと今後はきっと幸せだろう、と感じさせられた。
後日、フェスティバルの写真をブラジル留学中の友人に見せたら「W杯、オリンピックもあるのでちょっとしたブラジルブームが来るかも!?」だって。
そうだね! これからブラジルで、日本、そして世界中の人たちが集まってどんな出会いが待っているのか……とても楽しみだ。