上海万博のシンボル中国館この夏、世界でいちばんのお祭り騒ぎといえば、そりゃ中国の上海万博に勝るものはないでしょう。大阪万博を知っている者としては、今の中国に元気の良かった昭和45年の日本がかぶってしまうこのごろ。行列に並び、歩き、興奮した私の大阪万博。上海で行列やマナーの騒動があろうが、あの気分を再び味わいたくて行ってきました!
そんなの熱いなか行列に並びに行くだけじゃないの?
友人たちのありがたくも口の悪いアドバイスをよそに、上海へゴー。
上海万博はなんせ規模が大きい。黄浦江岸に広がる万博会場、両岸の会場を船や地下トンネル、地下鉄で結んでいて、交通手段なしではとても回れない広さ。ゆえに会場入り口は何カ所もあり、タクシーに乗って「EXPO」と告げると「何号門? どこに行くの?」と聞かれる。お目当てのパビリオンから遠いところから入ると、会場内を大移動することとなるので、事前にある程度の“傾向と対策”が必要。
日本館の行列いわゆる「G7」のような発展国のパビリオンと、中国館はまずはスキップ。中国館は朝9時からの予約券争奪戦(取り合い)という高難度のミッションクリアが必須で、他のパビリオンでは長い待ち時間の拘束があること間違いなし。私が行った日の朝10時半の日本館の待ち時間は6時間。夜遅くになれば行列は短くなっていても、歩き疲れた夜8時から2時間待ちならば、のんびりチリ館でワインを飲みたい。また行列に並ぶときは「抜かされない」という強い意志も必要。これらのパビリオンは外観を眺めるだけで充分、そう割り切ったほうがハッピー。
ではどこに行くべきか。それは今までの自分の人生で無縁だった国や行けそうにない国、また一度行ってみたい国。アジアやアフリカ、中南米のパビリオンもたくさんあります。こういう国々は万博が大きな知る機会! 私の大阪万博の記憶の中にも、ビルマ館(現ミャンマー)やセイロン館(現スリランカ)が今でもしっかり刻まれています。国の特長を生かした建物には、貴重な文化財が展示されていたり、現地から有名な工芸作家が来ていたりと、展示物と人の距離が近く、有意義な時間が過ごせます。
祭りのようなアフリカ連合館
幻想的なモロッコ館同地域の国々が共同出展しているパビリオンもなかなかガンバっていますよ。スタンプマニアには1館で各国のスタンプをたくさん集められるのがまたオイシイ。アフリカ連合館は小さな国も集まれば巨大パワー。リズミカルなアフリカ音楽やダンスでノリノリ、国ごとの民芸品の販売コーナーもあります。ガーナのお店ではあのブブゼラが売られていて息子が釘付け。なんと100元(1300円)とボラレましたがそれも「ご祝儀」としましょう。ガーナのお兄さんが流暢な中国語で息子に吹き方を伝授してくれて、あの鈍い大きな「ブー」が出ました! となるとあっちでブー、こっちでブーとブブゼラ仲間とブーブーセッション。おお、これも万博ならでは!
なんでも見て触る中国の人それでもせっかく上海まで来たのだから中国館に入りたい人は中国館1階の中国省区市連合館へ。中国の広さと多彩な民族が実感できる各省や管轄市の展示が並ぶ中、美女どころの四川や重慶では、コンパニオンと記念撮影を撮りたい男たちが集まっています。
これから行く人は、「万博食べつくし」や「おみやげをもらえるパビリオン」など自分の「コレ」にこだわって回るべし! ハイ、笑って!