夏祭りというと、お神輿とか盆踊りに山車が出て皆の目を楽しませてくれるものだが、ここ麻布十番は予想をはるかに超えた「世界中のグルメ祭り」だった。
麻布十番のある港区は各国の大使館が多いこともあるのか、約30カ国の屋台が出ていて、いろいろな国の食を堪能できる。これは行かねば損というもので、以前エーゲ海や地中海を一緒に回った親友の恵美子と訪ねてみる。
午後3時の開始と同時に国際バザールへ踏み込んだというのに、どこも長蛇の列で、かなり並ぶハメになった。20分くらい平気で待てないとだめ……つまりは大人気。
まずは一緒に回った地中海沿岸、懐かしのトルコやギリシャのシシケバブを食べつつ、私の生まれ故郷であるオーストリアを覗くと、食べ物はなくクリスタルやモーツァルト姿のマスコットべアが売られていた。せっかく久々にウィーンのスイーツでも食べたいァと思っていたのに……。
トルコはやっぱりお国柄、シシケバブが人気
ごった返す麻布十番祭り 続いては、最近ハマッているインド。屋台でエビとマッシュルームの入ったカレーと大きなナンを。ナンは屋台の横で焼いていて、アツアツのところを食べられる。そう辛くはなくて日本人好みに作られていた。
普段は行けそうもない高級レストランがこうして屋台で出されていて、リーズナブルな値段で買えるのがうれしい。
ただ、それもあって人でごったがえしていた。座って食べるとなると、何とか空いている路肩に座って食べるしかない。見つけた場所は、ちょうどハワイの屋台の後ろ。ハワイでは計4個のグリルでソーセージやトリ肉を焼いており、カレーを食べながらも、その煙ですごい匂いに(笑)。
インドのナンとエビカレー 国際バザールでお腹も一杯になり、恵美子と二人納涼祭りの屋台を冷やかしに行く。昔懐かしい射的や金魚すくいがあり、大人も金魚すくいに挑戦していた。
それを横目に(あまりの暑さにクラクラしてきたので)フレンチレストランで休憩をとり、元気を取り戻してから再び神社へ行くと、子供たちがお囃子を演奏していた。演奏後は皆が暖かい拍手。
浴衣姿の金髪の外国人もカメラを片手に一生懸命に写真撮影をしている。彼らの目には日本の夏祭りってどう映っているのだろうか?
そんなことを考えつつ、麻布らしい国際色豊かな祭りに満足して帰路についたのだった。