【晩秋は駅】”外観”を持つ地下鉄の駅とは……

2026年冬季オリンピック開催誘致を正式発表したばかりの札幌市。決定! となれば、日本およびアジアで初めての冬季五輪となった1972(昭和47)年以来、2回目の開催となります。

その1年前の1971年、札幌市に日本で4番目の地下鉄が開通しました。北区と南区を結ぶ路線で、その名も「南北線(「なんぽくせん」が正式!?発音)」。100万都市といわれる世界の大都市の中で積雪量No.1を誇る(!)積雪寒冷地・札幌市では、冬季の交通渋滞が深刻な悩み。外に電車を走らせるためには除雪対策は必須(市電のササラ電車は冬の観光名物)!!!……なのですが、その対策に名案が浮かばず、最終的に浮上した「大量輸送手段」が地下鉄だったわけです。南側の終着駅は、フィギュアスケートの競技会場となった真駒内屋内競技場がある「真駒内」。

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これが、外からしっかり見える! “地下鉄”真駒内駅。
茶色の駅舎の先につながって見えるグレーの半円部分が“シェルター”
そう、冬季オリンピックの輸送手段確保が、建設着工を後押ししてくれたことは言うまでもありません。

このような諸事情により誕生した札幌市営地下鉄。平岸―真駒内間の4.5kmは、建設費圧縮を目的に、地上高架になっています。この地上部分、世界唯一の構造であるアルミ合金製のシェルターで覆われております。そのシェルター部分がある駅は4駅。

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ここがシェルターの地上部
そう、このシェルターを通るこれらの駅たちには、フツー地下鉄には存在しない“外観”があるのでございます!

ちなみに、シェルター上に降り積もった雪は、下方で交差している道や側道に落下する危険性を避けるため、深夜に手作業で雪おろしを行なっているそうです。

余談になりますが、日本初のゴムタイヤ式地下鉄が採用されたのも、この地下鉄……と、何かしらの逸話を秘めた地下鉄なのであります。

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これぞ! シェルターの内部
レジェンド・葛西選手も乗車経験はあるだろう札幌市営地下鉄南北線。レジェンドは「できれば選手で出場したい」とコメントしているそうですが、札幌開催&出場が実現すれば53歳になっている葛西選手の応援に来札者が増えることを期待しつつ……お越しの際には、ぜひ、シェルター地下鉄体験とともに外から見える地下鉄の駅もご覧くださいませ。