【No Train,No Life】タラップ降りればそこは富士山――今夏NEX、富士山へ

週が明けて7月1日は富士山の山開き。つい先日のようなのだが、その富士山が世界遺産に登録されたのはもう1年も前になる。月日の経つのは早いものだ。この分であれば、ついに設置が正式アナウンスされた山手線の田町―品川の間に出来る新駅もあっという間にできてしまうことだろう。いや当然、物理的な完成、開業は2019年ごろを予定しているのだが。ちなみに駅名は「公募も検討中」とのことで、その折りにはどうぞ“芝浜駅”に清き一票をお願いいたします。

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富士急富士山駅。右に見えるのがJR中央線との直通電車。E233系ですね
さて、その富士山と鉄道と言えば富士急行(富士急)だ。
山梨側からの富士登山最寄り駅として文字通りの「富士山駅(11年7月1日より。それ以前は富士吉田駅)」がある。
JR中央線の大月駅から富士急大月線に乗り替え、そこから電車に揺られること15駅目が富士山駅となる。大月線は富士山駅が終着点ではあるが、そこから河口湖駅に通じる富士急河口湖線との直通運転が基本なので、富士山駅でスイッチバックを行ない、富士急ハイランド駅を経由して河口湖駅が終点となる。
大月でJRと接していることから、富士急とJRは相互乗り入れが盛んに行なわれており、毎日、朝と夜にはJR東京と富士急河口湖を結ぶ列車が2本ずつ運行しているほか、夏場の休日には千葉・新宿から河口湖まで直通の「快速・山梨富士号」、新宿のほか栃木県の小山からも出発する「ホリデー快速・富士山号(河口湖行き)」などのリゾート列車も運行している。

このようにもともと結びつきが強い富士急とJRだが、今夏はもっと思い切った相互乗り入れを実施することになった。世界遺産に登録された富士山は海外から見ても立派な観光地。それならば空港から直接引っ張っちゃいましょ、とばかりに成田空港からの「成田エクスプレス」が河口湖まで直通運転するのである。
運航日は7月26日から9月28日までの土曜、日曜、祝日で、各日1往復。成田空港を9時15分に出発し、空港第2ビル、東京、渋谷、新宿、立川、八王子と停車して大月から富士急に入るルートで、河口湖には12時43分に到着する。帰りは河口湖14時13分発、成田空港17時29分着だ。

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今夏、富士急線内を疾走するE259系成田エクスプレス
成田エクスプレスは全席指定席運行なので、乗車券とは別に指定席特急券が必要になるが、富士急線内だけの利用の場合、特急券は必要なく、6両編成(うち1両はグリーン車車両)の1両は自由席化するのでそこに乗り込むことができる。富士急線内をE259系成田エクスプレスが走る、という非日常を体験してみたいと思いつつ、それならばより稀な状況である「乗車券だけで成田エクスプレスに座る」というのに惹かれてしまう、富士急はバスを除いて完全未乗車の私、なのである。