アイランドピーク…3度目の6000峰‐7‐

2014/09/15
チュクンChhukhung4730m→ベースキャンプBace Camp5070m
朝8:30出発。Baceに着いたのが14:20だから、たかが標高差にして340mを行くのに6時間近くを要したことになる。
文字通り「ピスターリ・ゆっくり(ネパール語)ピスターリ!」
なにせ初5000m超えだ。キツイ!
時折立ち止まっては、辺りを見渡す。いよいよ超大かつ雄大な景色がまぶしい。

datin150225_01.jpg 2014/09/16
BC→C1→BC
朝、賑やかな「おしゃべり」で目が覚めた。
「ネパールのキジね」
だそうだ。キッチンテントの周りのおこぼれをつついたり、かまびすしい。雪斜面を登ったり、シリセドー?したり。さすがネパールのキジ。雪捌きは上手いもんだ

datin150225_02.jpg 高度順応のため5650mのC1設定ポイントまでピストン。
もうね、ツライしか他に言葉が見つからない。素晴らしい山景色がせめてもの慰み。

datin150225_03.jpg 2014/09/17
BCステイ。
本日の二大タスク。その1…ユマーリング練習、その2…荷分け。

【本日のタスクその1…ユマーリング練習】
やはり5070m地点の行動はシンドイ!本番とは比べ物にならないくらい、ゆるい雪斜面でさえ息が切れる。
「目をつぶってもできるくらいじゃないと」
ユマーリングをセットして斜面を登り、終了点でセルフをとった上でユマーリングを下降器に付け替えて懸垂下降。それを何度も反復練習。

datin150225_04.jpg 【本日のタスクその2…荷分け】
登山用具、ウエアなど登頂に必要なものだけをポーターさんにC1に上げてもらい、その他はチュクンへ降ろしてもらう手筈になっているのだ。
かなり取捨選択したつもりだったが篠原さん最終チェックで「あれも要らない、これも必要ない」と外していくと「確かに、これで十分」と納得する。「あれば嬉しい、あれば助かる」は「必要ない」と同義と、改めて痛感!

2014/09/18
BC→C1
一度、順応で上がってきているから、気持ち楽なような…
反面、5650mのC1に立つと「いよいよ」感が増大して、連れてなんだか緊張してくるな〜
着々と「頂」に向かっていることを実感する。

6000m峰初トライはピサンピーク。確か2011年?アンナプルナ山群の東に聳える美しい6000m峰(6092m)だ。カトマンズからポカラへ飛んだものの、雨降りが続き、ポカラからジョムソンへ有視界飛行の飛行機が飛ばない。2日待って空路を諦め、ついにアンナプルナサーキットを歩き始めた。ベース4800mまでたどり着いたところで時間切れになり、元来た道を引き返した。

2度目は2012年のダンプスピーク6012m。アンナプルナ山群の西方に聳え、登山途中で8000m峰の一座を占めるダウラギリが眼前に迫る素晴らしい山だ。
5555m地点で敗退。一言で言えば高度順応不全。顔がパンパン、いや全身パンパン。用を足すのにしゃがむと、立ち上がるのにさえ息が切れて一苦労な身体状況で、5555mまで上がったところで、どうしようもない眠気に襲われた。
「コダマッ!ノー!!」
シェルパの声も耳に入らず、「ジャスタセカアンド」などつぶやいて、ほんの少し休んだつもりが、次に覚醒した時は数時間が経っていたらしい。

「一度でいいから6000m峰へ上がりたい」
そう思い続けた。半ば意地かもしれなかった。しかしながら、たまらない高度感と胸がすくようなヒマラヤの連山をもう一度目にしたい。そう胸を膨らませたのも、それはそれで真実なのだった。

今、アイランドピークC1、5650m地点、ダンプス敗退の5555mより100m高いところに立っている。普通に!眠くもない!!
なんてスゴイことなんだ!!!もうね自分に感動なのよ〜

datin150225_05.jpg 普通!に立ってる!!とか言ったが、実はあまり「普通」でもない。食欲は皆無。ベースからはテント泊なので、ご飯はコックさんが用意してくれる。天ぷらだの味噌汁だの、煮物らしきや、きうりもみ風など心づくしの「和風」食とは分かって、ありがたいとは思いつつ、お茶や味噌汁など水分しか入らない。それも無理矢理やっとこさっとこ喉に流し込む。 SPO2は一旦は60の前半まで落ち、時間経過でようやく70に乗るまで回復。入院患者さんなら計器が「ピピピー!ピピピー!!」けたたましい警告音を発信しているところだよ。

幼稚園児もビックリな6時過ぎにもう就寝。
シンドイから眠気が先に立って、緊張しなくて済むから助かるわ〜

明日はいよいよ登頂!
行けるかな〜
行きたいな〜

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