3月15日、3月16日:摩利支天大滝、赤岳主稜。
今冬氷も行けたのはそう多くはなかったが、雪山山行やバリエーションはその比ではなく、気が付けば、この16日の赤岳主稜のみだった。
行者小屋起点だが、ただ小屋へ上がるだけでは面白くはなかろうというタフな思考で、前日に氷を1本やっつけてから小屋入りすることになった。
南沢を詰めて行き、そこそこ上がったところで「いきなり摩利支天ではなく、南沢小滝の顔でも見ていくか」なんてことになり、私にとっては「ちょびっと寄り道」などという程度ではゼンゼンなく、氷より何より小滝までと、小滝から摩利支天、そこから小屋までのアプローチが、なかなかにシンドイ賜物であった。
3月15日:赤岳山荘(おばちゃんち)→南沢小滝→摩利支天大氷柱→行者小屋
■南沢小滝
■摩利支天大滝
同行のSさんがたくさん撮ってくだすった。しかも、かなりの斜度の雪斜面で、その下は氷という足場の悪いところを、縦横無尽に駆け回ってのカメラワーク。恐れ入りました。ハンサム女子だ。
氷世界の美しさは言うまでもない。
ってなことで、必死こいて登るワタクシのあれこれ…
3月16日、赤岳主稜。早朝3時半起床、4時半出発。
文三郎道から赤岳主稜の取付きへ下りる分岐地点までたどり着くのに一苦労。心ならずも歩く山行から遠ざかっていたことの結果を思い知る。歩けないこと甚だしい。
分岐から取り付きまでの急斜のトラバース、50mが何倍にも感じた。雪捌きもすっかり忘れてる。やたらに怖い!
ってなことで…
自分じゃカメラをどうこうなどというゆとりは皆無。あたりの雪景色さえろくに目に入らずじまい。だし、分岐少し行ったあたりから風が出始め、よじ登ろうとする上から風にさらわれた雪埃が顔に吹き付け、目に入るやらで、もうただただ必死。ひーひー言うてる間に登頂しちゃった感じ。
「登頂すれば、後は降りるだけ」なんて、とーんでもなーい!!壁の中で感じていた風は壁を抜けてみると驚くほど勢いを増してきて、登頂して降り始めるころには暴風レベル。薄いリッジで横から巻き風に煽られると、恐ろしくて前に進めない。 といって、耐風姿勢を維持していれば、いつまで経っても降りられない。怖いッたら、怖いッたら!!!尾根筋を抜け、樹林帯に降りたら、どっと疲れが出た。
3月21日〜3月23日、美濃戸、上高地中仙丈沢アイスクライミング
3月21日美濃戸→沢渡・民宿しるふれい
■美濃戸
クライミングをしだして間もなく、グーッと気温が下がってきたかと思えば、雪が降り始め、時折止んだりもするが、なかなかな降りになって、真冬並みの状況。ぶるるッ!
民宿しるふれいの晩めし1日目。おしゃれ〜!そして、うまい〜!!
3月22日しるふれい→上高地中仙丈沢、ジョーズ→しるふれい
民宿しるふれいから車を出してもらい釜トンの入口へ。(翌日も民宿、釜トン間を送迎)
トンネルを抜け、雪のついた林道をしばらく行き、中仙丈沢へ入る。
いやいや、なになに、大谷不動のアプローチも大変だったが、それを上回るハードアプローチ。例によって汗かき、ベソかき2時間30分ほど。
■ジョーズ
寒いのと氷が固いのと、様々でなんだかダメダメ。せっかく知り合いがわんさか居合わせていて、いいとこ見せるんだったのに、落ちまくり。カッコわりッ!!
さて帰路である。エリア出口の急な雪斜面。かなりの雪が溜まっていて、しかもの下は凍結している。篠原さんとNさんはさっさか降りて行ったが、同じようにと思うのは頭だけで、身体が言うことを聞かない。キツイ斜度におびえてソロリ足を出すもんだから、腰が引ける。するとますます滑る。怖くてしゃがみこむ。
「20秒で降りるところを、そんな調子じゃ20分かかっちゃいますよ」
見かねた篠原さんが駆け上ってきて、ついにはショートロープ。面目ない。
以降、一所懸命に歩いているつもりなのに終始、なぜか先行く二人と山盛り間が空いてしまう。ガックシ!
民宿しるふれいの晩めし2日目。やっぱり、おしゃれ〜!やっぱり、うまい〜!!
3月22日しるふれい→上高地中仙丈沢、Z・マルチピッチ
今シーズン最後のアイス。幕引きに相応しい素晴らしいクライミング。
楽しかった〜!!!
しかし…
もうちょっと歩かんとあかんな〜
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