ほんとに登っちゃったよ!ビックリだよ!!
あの大同心の正面壁に登っちゃったんだよ!スゴクない?!
7月21日14:00大同心正面壁雲稜ルート完登!
前日、鉱泉入りした。三苫ガイドとC.Tさんは当日朝がけで上がってくると言ったが、「飛ばしますよ」におびえて、体力温存の前泊を選んだ。
案の定二人は赤岳山荘から鉱泉まで1時間で駆け上がってきた。10分ほどの休憩で出発。大同心稜を登る。体力温存しているはずの私がふうふうしているのを尻目に平然と歩く二人には内心感服。
大同心基部到着、およそ11時20分。
正面壁をつくづく見上げる。やっぱりスゴイ。
山歩き染めし頃、横岳のコルを始めて歩いた時、大同心の腹、頭で蠢く人影を「ああいうのクライマーって言うんだよ」と聞き、「あんなことする人いるんだ、へー」だった。
いつしか自分も岩登りするようになって、何度も大同心の基部を通過する度に見上げては思った。
「あれを登れる人はよっぽどのクライマーなんだろうな」「いつか登りたいけどなー」「きっと私には一生ムリなんだろうな」
屹立する正面壁を仰ぎ見ては、内心溜息する、この壁は私にとってそういう存在だった。それを今、登ろうとしているんである。それだけで大興奮だ。
1P目。軽石の表面に大小の粒石がくっついているような実は一体で外れたりは決してしない岩肌。小さな粒がスタンス&ホールド。緊張するな〜
いよいよ6P。核心のドーム。さすがに見ているだけで緊張が走る。撮る気分も飛ぶ。なんと「念のために持ってきてください」だったアブミが下がっている。
*「あぶみ」とは、手掛かりの無い一枚岩やオーバーハングを乗り越すのに使用する人工登攀に使う小型の縄梯子のこと。もとは馬につける鞍の付属品で、鞍の両脇に下げ足を載せるための器具。
どーしよー!!!
ってたって、やるっきゃないんだよッ!
こう見えてアタシャ、1、2度練習したかな〜、程度のアブミ経験。しかもリアルで使う場面を迎えようとは想像だにしていなかったから、ぶら下がっているアブミ見上げて武者震いだよー!
「立てばいいだけですよ」
う…
こうなりゃ「女は度胸!」
「立てばいい、立てばいい」を心に唱えながら、必死こいてやってみる。
と、案外できちゃうじゃん!やるじゃん、自分!!
練習したのは、絵にかいたようなめちゃハングだった。かけた足を巻き込まないとアブミが揺れて空中遊泳状態になり、次のアブミをかける作業で腕がパンパンになる。アブミといえば、そのイメージしかなかったが、この度はアブミにくぐらせた足先が垂直壁につくから、立つだけで壁に足が突っ張れて、次の手が探せる。なるほど、「立つだけでいい」感じなのだ。
といいながら緊張しまくり、セカンドだったからよかったが、ラストだったら、様々回収できたかどうか、怪しい。
都合3回かなー、アブミに乗ったの。それが全部6pだったか、どうだったか、記憶が定かではない。
ってないっぱいいっぱい振りだった。
登攀時間2時間30分。
いっぱいいっぱいだろうが、何だろうが、登ったんである。
もうね、感動、感激!感謝、感謝!!
大同心稜の上端を行って、横岳のコルに出る。一休み風情のおじさんが「さっき、あそこ、登ってた人?」 胸を張って答える「そーです!!」
なんかねー、ニンマリしちゃうねー
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