恐らく今シーズン最後の鉱泉基地の雪山とアイスクライミング@キャンデーになる、というので、いつになく張り切って参加。
4月7日
4月だというのに赤岳山荘から鉱泉へ上がるさえ雪降る中。結構、気温も低いかして手指がじんじん。
鉱泉入りして「それ」とばかりキャンデートライ。
▲思い切りハングした難関ルート。かなり粘ったが歯が立たない。頑張り過ぎて腕、パンパン!
時折、激しく降ったりして鬼のように寒い。ゆうがた4時前に退散。ますます雪が激しさを増し風も出てきて、中に入って間もなく、ほぼ吹雪状態。 ダイジョブかな明日。
4月8日
当初小同心クラックを行くことになっていたんだが、天気など様々を考慮し赤岳主稜をやることが前夜、決定していた。本郷チーム(Mさんと私)、水野チーム(水野ガイドと男性2人のお客さん)、それにTさんとNさんのご夫妻と若手2人の4人チームで。
昨日とはうって変っていい天気!!
これはいいぞ!内心ウキキ。
昨シーズンも今シーズンも何度か予定に入っていながら天候に阻まれて実行が叶わなかったからね〜
▲中山乗越。赤岳も阿弥陀岳も青空に映えてまばゆいばかりにきれい!
▲斜度が高くなって、ここからはショートロープ。用意する本郷ガイド。
▲赤岳主稜への下降ルートと一般道との分岐点まで、すぐそこ。
いよいよ分岐点到達。で、問題発覚!先に取り付いているパーティーの進捗状況が
どうもおかしい。異様に進まない。どうかすると、滑っているのが遠目にも見てとれる。
見れば、分岐点脇の岩には1センチほどもあろうかの氷がびっちり張り付いている。恐らく、主稜線の岩も同じ状態になっていると推測される。
「こりゃ、無理だわ。あの名クライマー(本郷ガイドの知っているパーティーらしい)でもあんなに苦労しているのに、ここまで来るだけでハーハーしてる『人ら』連れて、行けるもんじゃない。危険だよ」
▲先行パーティーの進捗具合を見ながら、ルート変更の是非を検討する本郷ガイド(左)と水野ガイド。
本郷ガイドが最後まで迷っている4人チームを説得して、南方リッジルートへ向かう。
と、取り付き点で水野チームが立ち往生。南方リッジ上の岩にも厚い氷が張りついていて、とても岩を攀じれる状態ではない。
リッジの一筋右のルンゼを行こうとするが、溜まっている雪の状態が悪い。表面がかなりバーンしているのだが、体重をかけると崩れて、中が柔らかい。さらにもう一筋右はというと、これもまた同じくで辿って上がっていくには危険。
結局、表面がバリバリのめちゃ急な雪斜面をトラバースして一般道へ抜けることに。
怖いったらありゃしない。滑ったらひとたまりもない。ド緊張で汗かきベソかき、ひと足ずつアイゼンの前爪を立てて、しっかりキックしながら行く。ただでさえ急な斜面をかかと浮かして、つま先立って歩くわけで、もうふくらはぎがメリメリ。文三郎尾根筋に出た時は心底、ほっとした。
が…
ほっと、なんて場合じゃなかった。ここでふくらはぎを使い果たした感で、そこから山頂までの不規則な登りが辛い、辛い。思うように足が動かないのよ。
▲しんどければしんどいほど、山頂を踏んだ感動はひとしお。
▲山頂小屋はすっかり雪に埋もれている。
▲おおーッ!富士山だッ!!
▲「しんどかった〜」って顔しとりますな。
なんだかんだで、今シーズン最後の雪八ヶ岳が上天気に恵まれて、よかったよかった!
また来年。来年、生きて来られればね〜
*書きそびれているたくさんの山行については、追ってまとめてルポりまする〜
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*Blog「日々楽観」はこちら…
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