今年で生誕110年、没後50年を迎える映画監督・小津安二郎に焦点をあて、鎌倉市の円覚寺、浄智寺、如意庵、寅堂で11月30日(土)〜12月8日(日)の日程で開催された『第六回予告篇ZEN映画祭』。
「北鎌倉で小津三昧」をテーマに、「みんなの小津会」では小津監督のお墓参りとOZU入門シンポジウム、「みんなのOZUシアター」では小津映画の"名作予告篇コンペティション上映などを開催。そして今回6回目を迎えた「2013予告篇コンペティション」と、予想以上の大盛況となった。
今回は最終日の12月8日(日)に寅堂で行われた、後夜祭「OZU×ストリートアート」LIVEの模様をどうぞ。
みんなの小津会/会場:円覚寺如意庵
OZU入門シンポジウム
ゲスト:左から司葉子さん(女優)、山内静夫さん(元小津組プロデューサー)、ロジャー・パルバースさん(作家、劇作家、演出家)
NPO法人湘南遊映坐・理事長の岡博大さん(左)、「OZU×ストリートアート」プロデュースKOSIO RAWMANさん(右) まずは、NPO法人「湘南遊映坐」理事長の岡博大さんがご挨拶。小津安二郎について「今、若い人たちと話をしていると小津を知らない人が多い。世界の映画監督が決めるもっとも優れた映画に『東京物語』が選ばれたなど、世界的に有名な小津を知らないことは非常にもったいない。どうしたら若い人たちに小津を知ってもらえるだろうかと考え、若い人たちの感覚でコラボができないだろうかと……。松竹の元小津組の方々などと相談して、本日の実験的なプログラムを用意しました。みんなで"小津ってなんだろう?"って感じてもらえれば」とコメントした。
RAWMAN STEP & ISLAND STYLE 挨拶後に、いよいよライブのお時間に。今回プロデュースを手がけたKOSIO RAWMANさんの「まずはみんなに元気なパワーを受け止めてもらいたい! キッズダンサーたち、 RAWMAN STEP & ISLAND STYLE!」とのかけ声に続き、ファンキーなミュージックに乗せた子供たちのダンスパフォーマンスからライブがスタート。
続いては今回の実験的試みである小津をフューチャーしたストリートアートライブへ。小津映画の一場面が投影されているバックスクリーンを前に、小津安二郎監督の劇中で使われている音をサンプリングしたサウンドに合わせての、ヴァイオリン、ダンス、和太鼓、さらにはトーキングモジュレーター(トークボックス)とパフォーマンスが続く。
福ちゃん・バイオリン(左)、KOSIO RAWMAN(右)
田矢聡・和太鼓(左)、MIC.B・サンプラー(右) 後半、「音の授業」と題して、シンセサイザーを使った波の音の紹介やサンプラーの話など、会場の子供たちが熱心に話を聞く中、シンセと子供たちとのコラボとして、拍手をサンプリングした即興演奏なども。最後は、書道家によるパフォーマンスも飛び出し、小津の映画の雰囲気とストリートアートのエッセンスを加えたライブとなった。ライブを終えたKOSIO RAWMANさんが「これからも、この実験的なパフォーマンスは続けていきます」という閉会宣言により、様々な実験が施された"小津コラボレーションライブ"は幕を閉じた。
万美・書道 出演者
KOSIO RAWMANさん
HIROTAKAさん(ブレイクダンサー)
MIC.Bさん(サンプラー)
万美さん(書道)
福ちゃん(バイオリン)
田矢聡さん(和太鼓)
QENTZさん(DJ)
TONYさん(VJ)
RAWMAN STEP & ISLAND STYLE(キッズダンサー)
その後、小津安二郎監督名作予告篇コンペティションと2013予告篇コンペティションの結果発表が行われた。
<2013予告篇コンペティション>
観客投票集計結果
グランプリ:「かぐや姫の物語」(劇場版特報)
2位:「世界一美しい本を作る男-シュタイデルとの旅-」
3位:「ペコロスの母に会いに行く」
4位:「三姉妹〜雲南の子」
5位:「二郎は鮨の夢を見る」
6位:「東京に来たばかり」
7位:「犬と猫と人間と2 動物たちの大震災」
8位:「彌勒 MIROKU」
9位:「熱波」
10位:「キューティー&ボクサー」
<小津安二郎監督名作予告篇コンペティション>
観客投票集計結果
グランプリ:「秋刀魚の味」
2位:「東京物語」(本予告)
3位:「東京物語」(特報)
4位:「秋日和」
5位:「麥秋」
6位:「お早よう」
7位:「彼岸花」
第六回予告篇ZEN映画祭
http://www.trailerfes.jp/index.html
NPO法人湘南遊映坐 – Facebook
https://www.facebook.com/pages/湘南遊映坐/180493822089711?hc_location=timeline%3Cbr%20/%3E