花阿彌 フラワーデザイン展「花でつくるオブジェ”いやしのかたち”」@3331 Arts Chiyoda

今年で4回目になる花阿彌(はなあみ)主催フラワーデザイン展「花でつくるオブジェ"いやしのかたち"」が、千代田区にある、3331 Arts Chiyodaで開催されました。フラワーデモストレーションや体験レッスン、ワークショップなど、目で見て、感じて、体験できるので、ヨーロピアンフラワーデザインの世界を身近に感じることができます。

今回はMomi StyleでおなじみMomiさんのご友人、フラワーオブジェデザイナーの石原理子(いしはらみちこ)さん、花阿彌を主宰する久保数政先生にお話をうかがいました。

hami20130707_01.jpgひときわ目立つブルーの大きなフラワーオブジェ。石原理子さんの作品です。導き出されたキーワードは、高原の野原、新緑の風、夏の雲、私の庭、ハーブ、スウェーデンの壁の色など。ふわふわの小さなクッションをランダムに配置し、心満たされる瞬間を表現した作品です。葉の隙間から顔を覗かせるコットン地のクッションは、やわらかな優しい感触。まさに、いやしのオブジェです。

今回の作品は、元々のデザインの柱になっている生の花の展覧会ですが、普段は生の花がほとんどないそうです。生花と何かを融合して、自然素材と限らずいろんな素材と組み合わせて「花をイメージするオブジェ」を制作。

花阿彌の第一期生でもある理子さんは、外見では障害のある体とは思えないほどパワフルな方でした。外に出るときはストロング杖。電車は危ないから移動はすべてご自身で運転する車。障害者マーク付きです。先天性股関節脱臼症で手術も5回したものの完治は難しい病気であり、両足なので、かなり重度の障害者。だけど、いつも笑顔な理子さんがいるだけで、ぱぁーっと周りが明るくなる。まるで、太陽のような存在感です。

パワフルの源は?と訪ねたところ、「元気をみんなに分けてあげたい。だからいろんな事を、いろんなアイテムで、あらゆる引き出しで、表現して、お世話になった方たちに恩返しをしたい」とおっしゃってました。

モノを造る仕事をしていると、いろんな方とお会いしたり、話しをしたり、元気じゃないとモノ作りはできない……と。理子さんとお会いして納得です。

hami20130707_02.jpgこちらは花阿彌を主宰する久保数政先生の作品。生命力をキーワードに、大きな瓦礫の中から溢れ出すひまわりを表現。ひまわりの笑顔がいやされますね。
 
花の世界に携わっている人であれば、久保先生のことを知らない人はいないと言われてます。

今回は「いやし」が大きなテーマだったけど、それを「オプジェ」として見せようというのが難しかったそうで、「オブジェというのは抽象化されているものなので、それが何を言っているのか、いったいこの作品が何をいっているのか、見る人がどう感じてくれるか、心の有り様がみえる」――。
表現も難しいけど見るほうも何を言ってるのかな……っていうのも考えながら見ると楽しくなるはずです。そうすると何を言ってるのか自然にわかってくる。人それぞれが、同じようにとらえなくてもよくて、「これは、“そういうこと”でいやしを表現してる」とか、まさに“そういう目”で見て、感じてほしいなと思いました。

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花阿彌のフラワーデザイン展は、レッスンプロや個別に活躍しているデザイナーの作品が中心なので、クオリティの高さに定評があるのが特徴。それぞれのアーティスト魂を垣間みれて、いやしの表現がこんなにもあることに感動しました。
展覧会だけではなく、フラワーデモストレーションや体験レッスン、ワークショップなどもあるので、次回、興味のある方はチェックしてくださいね。

※花阿彌については、後日「VIVAあそびすと」にて紹介する予定です。お楽しみに☆