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『かもめ食堂 』や『めがね 』、『トイレット 』を手掛けた荻上直子監督の最新作『レンタネコ』。公開初日となる5月12日（土）、都内のテアトル新宿にて主演の市川実日子をはじめ草村礼子、光石研、山田真歩と荻上直子監督が登場し舞台挨拶が行なわれた。

Q：ご挨拶をお願いします。
市川：こんにちは！（会場からも“こんにちは！”の声が）今日は“レンタ〜〜ネコ♪”（会場笑）の初日にお越しくださいまして、ありがとうございます。
草村：“レンタ〜〜ネコ♪”って歌う、実日子ちゃん可愛かったでしょ〜。ねっ！ ネコを通しての人々の物語をご覧になられた感想を、お友だちにお話しください。
光石：ひとりでも多くの方に観ていただきたいので、お友だちを誘ってもう一度、観にきてください。
山田：この映画は、老若男女を問わず楽しめる映画だと思いますので〜はい！ ちっちゃいお子様やおじいちゃん、おばあちゃんを誘って観にきてください。
荻上監督：毎回お願いしていますが、初日にお越しいただいた方々には、今日帰りましたら必ず50人の方にメールをしていただいて……（会場笑）この映画を観るように誘ってください。

Q：市川さんは、荻上監督の他の作品にも出演されていますが、今回、主演で参加されての監督の印象は？
市川：『トイレット』の荻上監督の演出は、はっきりと的確に“バシバシ”と指示を出されていたとうかがっていたので、今回もきっとすごいんだろうなって思っていましたら『めがね』の時のような「あの〜、もうちょっと……、もう一回……」（笑）感覚のキャッチボールのような……。
荻上監督：ちゃんとした、言葉での説明が出てこないんですよね（笑）。
市川：「ウ〜、ウ〜、ウ〜」って言われてて、それを感じろってオーラが出ていて……（笑）テレパシーでね……。
光石：僕にはちゃんと言ってくださいますよね（笑）。
市川：あれ？
光石：あら？
山田：私には監督が実演してくださいました。
市川：えーーーー！ 私だけ……。

Q：監督は市川さんのどういった魅力を引き出したかったのでしょうか？
荻上監督：普通の人じゃないと思っているんですよ（笑）。ユニークな部分が前面に出せれば嬉しいなと……。素敵で美しい大人の女優さんになられてしまって……。
市川：あはっ！（笑）
荻上監督：なられるであろう……今後なんですが、その一歩手前の少年っぽさを出していただきたいと、今回お願いしました。
草村：透明感があって、可愛い〜。

Q：たくさんのネコたちとの共演はいかがでしたか？
市川：招きネコを含め17匹のネコが「ヨーイ、スタート！」で、ダッーって、いなくなるネコもいれば、寄り目でずっと揺れているネコもいて、ネコにもきっといろいろあるんだろうな〜って思いました。
草村：小さいころに“化け猫”映画の影響をうけて、自分からネコに近づいていくことはなかったんです。台本を読んで「このネコは……」と聞くと監督は「このネコちゃんは……」って、その言い方は、私がヤキモチを焼くくらい監督はネコを愛していらっしゃるんだなって、スタッフのみなさんもそうなんですよ。実日子さんはネコと兄妹というか、ネコ18番目みたいな感じ。（笑）
光石：僕のシーンではネコが奇跡的な動きをして、びっくりしました。
草村：そういったシーンで監督は、ネコに念力をかけてらっしゃるのですか？ 見ろ見ろって（笑）。
荻上監督：もちろん！
市川：あの時は魔法かと思いました。

Q：光石さんは市川さんとのシーンが多かったと思いますがいかがでしたか？
光石：相変わらず変で……（笑）え〜、わからないっていいながら、ちゃんとしっかり演技されていて……。
草村：変じゃなくて、不思議って言って……（笑）。
光石：不思議……。
市川：“変”でお願いします！（笑）
光石：変で不思議……。

Q：山田さんは、荻上作品は初めてだと思いますが、感想は？
山田：『かもめ食堂』や『めがね』を観て、まさか自分がこのストーリーの中に入るとは思わなかったので……。中からと外からのギャップがあり、面白かったです。

Q：レンタネコ屋があったら利用したいですか？
山田：いつでも利用したいです。ネコ大好きです！
草村：最近、干支を聞かれると“ネコ年”って言ってとぼけてるの……（笑）。

Q：田中圭さん、小林克也さんの魅力は？
荻上監督：田中さんは「カッコイイ」、「ヤバイ！カッコイイ」みたいな……（笑）。「どうしよう、目を合わせられない」現場ではとても感の良い方でした。一緒に飲みに行きたいなって思ってます（笑）。小林さんはアイデアマンですね。いつも歌って帰るシーンは小林さんのオリジナルで、その場で即興で歌ってくださった。変なオバサンの設定から可愛らしいオバサンになりましたね。

その後、フォトセッションが行なわれたが、今回はお客さんも撮影OKということで、多くのシャッター音がなる中、舞台挨拶は終了した。

【レンタネコ】
さみしいまま、なんてゼッタイいけません。
老若男女問わず、心の寂しい人たちに、猫を貸し出して回る
ちょっぴり不思議な女性・サヨコと、彼女が出会う人びとが繰り広げる物語。
サヨコから猫を借りるのは、年齢も境遇も異なる人々。
夫と愛猫に先立たれた老婦人、単身赴任中の中年男、自分の存在意義に
疑問を感じるレンタカー屋の受付嬢、サヨコと浅からぬ因縁を持ち、
今はとある組織から追われる男etc……。
〈レンターネコ、ネコ、ネコ。寂しいヒトに、猫、貸します〉
都会の片隅でひっそりと営まれる、１軒のレンタネコ屋が、
今日もあなたに「レンタネコ」を届けます。